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Copyright (C) Minato NAKAZAWA, 2012. Last Update on 2012年9月28日 (金) at 19:22:35.
朝食中,B氏がホテルに来てくれたので,村に行く移動路のアレンジについて相談した。ディンギーと車で行くとすると,ディンギーが1人40 Kとのこと。それならリーズナブルなので探してくれるように頼んで(ただし,先発隊が既にIN氏に頼んであるといけないので断りを入れようと電話したら留守電サービスに繋がったので,後でかけ直すことにして)から病院へ向かった。病院の前にはオーストラリアの援助で結核病棟を更新中であるという看板が立っていた。後で聞いた話では,去年から結核対策援助が本格化して,かなりの補助金が投資されているらしい。
残念なことに去年会ってからいろいろコンタクトをとってきたAL医師がポートモレスビー出張(今日の午後帰ってくる予定とのこと)中で,旧知の看護師LIさんは体調を崩してポートモレスビーの病院に行ったとのことであった。LIさんは自分より年上なので心配だ。AL医師の代わりに我々への対応をしてくれたのはHuman Resource係官のN氏であり,とても親切に対応してくれた。と,IN氏が着信記録から電話をかけてくてくれた。現在道が非常に悪いので,ディンギーと車というよりも飛行機の利用を薦める。ちょうど今日11:00にDaruからWipimに飛ぶ飛行機があるから2人分予約するがどうか,という。値段はディンギーよりはやや高いが,払えないほどではない。わかった,こちらで相談してからかけ直すから,と言っていったん電話を切り,AL医師に渡したい書類をR氏に託して,とりあえず買い物と荷造りを済ませてホテルをチェックアウトすることにした。B氏に再びコンタクトすると,B氏も道路の状態が悪いという情報を掴んで,飛行機をアレンジしてくれるという。ただしこちらは明日の便だという(後でわかったが,火曜から木曜はレギュラーフライトがあるが,月曜は不定期らしい)。ここでIN氏の息子であるJr.IN氏が,父親から言いつかったといって我々のエスコートをしてくれることになった。ともかく,両方の可能性を試して早く村に行けるようにしようと,いったんホテルをチェックアウトして,ホテルの車で買い物の残りをすませてから空港に向かうことにしたのだが,途中で飛行機会社(MAFという)のエージェントと会って確認できたのは,今日の便が満席だということだった。なんだか疲れてしまったのだが,ともかくもう一泊ホテル住まいになってしまった。この程度の「予定は未定」は,フィールドワークでは良くあることなので仕方ない。
ホテルに戻って,ビスケットと紅茶という,某所で朝食として流行したことがあるようなメニューの昼食を食べてから,Nokia 303本体でインターネットに接続し,gmail.comのアカウントを作った。予め303内部に設定があり,簡単にできた。これで日本ともメールのやりとりができるわけだ。Nokia Jazz 303では英語しか打てないが,日本語表示はある程度できるので,返事が日本語でもたぶん大丈夫だ。
しかし,村に入っている先発隊からの返事が来ない。そのため,明日からの計画の細部を詰められないのだが,仕方が無いか。晩飯にフィッシュフィンガーとチキンを頼み,某学会仕事をしていたが,いつの間にか眠っていて,ふと気づいたら晩飯近い時間であった。
食堂に行って暫く待つと,できたての料理が運ばれてきた。フィッシュフィンガーというのは,指くらいの大きさに白身魚(たぶんバラマンディーではない。この3年くらい急速に分布を広げているという外来魚であるティラピアか?)を切り分けて衣を付けてフリッター風に揚げたもので,チキンは骨付きのままぶつ切りにして煮込んであんかけにしたものであったが,チキンに小骨が多くて食べにくかったものの,そこそこ美味であった。と,B氏から電話があり,奥さんがマーケットで魚を買ったので,これから持っていくという。暫くするとB氏が奥さんと小学生の娘さんを連れて現れ,暫し歓談した。魚はアジのような小魚を素朴に塩焼きにしたものだったが,新鮮で美味しかった。食べている途中,AL医師から山内さんに電話が入り,Daruに着くのは明日になるというので,N氏に書類を託したことと,我々が再びDaruに帰ってくるのは19日頃になることを告げ,そのとき会うことを約束した。あとは,どこまで調査準備を進めるかだな。
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