枕草子 (My Favorite Things)
【第191回】 東大生協本郷書籍部の品揃えは偏っている(1999年11月30日)
- 昨夜は体調不良のため,久々にあさま543号という早い電車で帰った。月曜の夜のせいもあってか,空いていて良かった。もっとも,大宮からは満席だったが。
- 横浜国立大学の中西準子さんのサイトにあった,修士2年の板澤さんという方の研究結果は画期的と思う。これまで環境ホルモンの影響と思われてきた多摩川の鯉のメス化の原因が,ノニルフェノールとかビスフェノールAとかいった人工物質でなく,ヒトの尿由来のエストロンが主であろうことを示唆するデータなのだ。ある意味では人口増加が本質的な問題だったということであり,やはり環境問題の本質は人口問題なのだと感じた。その翌週の建設省と朝日新聞の論争に関する見解は皮相的のように思うが,それでもこういう論争があってWEBで公開されているということを知っただけでも良かった。やはり中西さんのサイトは定期的にチェックする必要がある。
- 昨日は「ほん」(たしか大学院生からなる組織である東大生協「ほん」編集委員会が出している,書評を中心とした小冊子)を誉めたのだが,最新号の「月」の特集には個人的に不満だ。月の特集でありながら,SFではベアの「凍月」とハインラインの「月は無慈悲な夜の女王」しか選ばないというのはセンスが悪すぎる。というか,ラリイ・ニーヴンの「無常の月」と,野尻抱介の「私と月につきあって」が入っていないのが駄目なのだ。マンガが大変多く取り上げられていることから考えれば,富士見ファンタジア文庫を入れられないということもあるまい。もう一つ文句を言っておくと,東大生協本郷書籍部の品揃えは偏っていると思う。光文社文庫にあまりに冷たいのではなかろうか。専門書の品揃えは悪くないが,環境問題の本にしても売れ筋の本に偏っていて,地味なデータ主体の本など少ないように思う。そもそもそういう本が少なくなってきているのかもしれないが。
- RC2が着いた。12月になれば店頭で一般配布されるらしいが,WEBサイトで登録したβユーザ全員に無料配布するとは,MSがWindows2000に賭ける意気込みが伝わってくるというものである。クロネコメール便ってやっぱり安いのだろうか。
- 読了済み書評待ちの本が山積状態なのは,何とかしたいなあ。
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