枕草子 (My Favorite Things)
【第209回】 雪は降る(1999年12月20日)
- ああ,寒かった。今朝は,とりあえず自転車に乗って坂を下り始めたものの,煙るような粉雪に遮られて自転車行を断念し,長野電鉄に乗ってしまった。何せ,10メートル先は霞んで見えないくらいの粉雪である。今夜はきっと積もるだろうと思われたこともあり,自転車を諦めるのが妥当な判断と思われた。長野電鉄の中も寒かったが,こうして6:43発のあさま502号に乗り込んでしまえば別天地のような快適さである。まだ足先も冷たいし,手は若干悴んでいるけれど,空気が暖かくて気持ちよいのだ。不自然だと感じる方がまっとうだとも思うのだけれど。
- 寒いのと,ちょっと子どもたちに咳が出ているのとを理由にして,この土日は近所の公園でちょっと遊んだのを除けば,室内で過ごした。おかげで,今日は体力が残っている。近所の公園で驚いたことには,水飲み場の水が凍結防止ということで止められているのはまだしも,トイレまでその理由で閉鎖されていた。エネルギーを大事にするという観点からは正しい政策なのだが,公共の福祉という点から考えたらトイレは1つくらい残して置いてもいいんじゃないかと思った。トイレ1つの凍結防止のために使うエネルギーが,遠来の客によるこの公園のトイレの利用頻度に見合うかどうかということで考えた結果なのだろうが,頻度は低くても必要なものだってあると思う。もっとも,冬期はトイレが使えないということを十分広報していれば,いいのかもしれない。何かうまい代替案(1つくらいトイレも使えて,かつ電力も無駄にならないような)があれば,なお良いが。
- メールを見たら,「国際学位推薦委員会」とかいうところから,馬鹿なSPAMが来ていた。「ホームページを見ました」って,本当に見ていれば,ぼくにそんな怪しげな学位が必要かどうかわかりそうなものだが。たしか,この委員会なるものは,イオンド大学とか催眠大学校だっけか,あの手の系列だったような?
- 上野に着いたら青空が広がり,ぽかぽかと暖かい日射しに,コートを着ていられないほどであった。あの粉雪はどこの世界のできごとか? これも現実あれも現実。
- 講義,ミーティング(この日は修論と卒論の中間報告で,講義と時間が重なっていたため半分しか聞けなかったが)を経て,21:30上野発の新幹線で帰り着いてみると,雪なんか全然積もっていなかった。朝のあれは夢だったのかと思うほど。聞くところによると,朝だけの俄雪だった模様。
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