枕草子 (My Favorite Things)
【第211回】 大掃除(1999年12月22日)
- 帰宅途中のあさま号終電にて。明日は研究室の大掃除である。最近,不忍池がきれいになったが,あれもハスの残骸を筏にのって刈るという大掃除をしているからである。まあ,年に一度くらいの大規模な手入れは必要だろう。
- このところ病院の前に,在京テレビ局の報道カーが屯している。JCOの臨界事故で被爆した35歳の方の危篤状態が続いているためであろうが,悪く言えばご臨終を待っているわけで,嫌な役回りだろうなと思う。病院から毎日ニュースリリースは出ているのだから,先陣争いをする死神みたいに待っていなくたって誰も困らない筈だ。事故当時BBCの天井に穴が開いているように見える映像が問題になったとき,ヘリを飛ばして空撮した局が1つもなかったことを考えると,マスコミが考えるニュースバリューは,どこかおかしいのではないかと思う。昨夜など大きなパラボラアンテナをつけた車がずらーっと並んでいたが,あれも大掃除したいものである。
- などと考えながら帰宅したら,23時過ぎに亡くなられたそうだ。ご冥福をお祈りしたい(って慣用句として書いているが,ぼくは死後の世界を信じているわけではないので,この語によって死者への哀悼の念と,今後こういう事故が起こらないようにして欲しいという希望を示したつもりである。そもそも再生産期間完了前の死に福などあるはずがなかろう。だからこそ,こういう事故は二度と起こしてはいけないのである……蛇足か?)。
- これから大掃除なので,取り敢えずここで更新。
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