枕草子 (My Favorite Things)
【第284回】 試験監督など(2000年4月21日)
- 今朝は目が覚めたら6:25だったが大急ぎで食事を済ませたら6:38だったので自転車を飛ばして7:02の新幹線に間に合った。最近は,東京ではもう花粉は飛んでいないと思われ,症状がないのだが,長野ではまだ盛大に舞っているらしく夜が寝苦しい。それとも気温が鍵なのか?
- 今日の公務は,コンピュータの移動と,夕方,生理学の試験監督をすることだ。生理学は2年の必修科目で,2月に講義は終わっていたのだが,試験日程があわなくて進級後に実施する羽目になったのだ。監督するのも毎度退屈だが,試験を受ける学生の方も2ヶ月前に終わった講義では内容を勉強し直すのに苦労するだろう。もっとも,多くの学生はどうせ試験前しか勉強などしないから関係ないか?
- コンピュータの設定関係は昨日で一応終わったので(Spectra7400 DDRを除く),その他は科研費の交付申請書を作ったり,人口シミュレーション結果をいじったり,その論文を書いたりしていればよいはずだ。
- と思っていたが,昼飯を食べながら人類学会サテライトシンポジウムの打ち合わせがあるのを忘れていた。しかもコンピュータの移動はなまやさしいものではなかった。プリンタ2台とコピー機が同時稼働したらブレーカーが上がってしまったという事故もあったりして(しかも,こういうときに限ってカラーレーザープリンタは見事にOHPシートをぐちゃぐちゃに巻き込んでくれたりするのだ),結局生理学試験が終わるまで,自分のことをやる暇はなかった。
- 帰りは終電。車内で川端裕人「オランウータンに森を返す日」(旺文社)を読了。子どもに写真でも見せてやってくれという主旨でご恵贈いただいたわけだが,なかなか読み応えがある本であった。大量消費社会が元凶というところが,読者対象である子どもたちにどれだけ伝わるかが,この本の勝負のポイントではないかと思うが,いい線行っているのではないかなぁ。欲望を満たすことだけで行動するのではなく,飼い主の責任とか社会的にそれがどういう意味をもつのかなど想像力逞しく考えて行動しないと悲劇が生まれる,というペットを飼う人に向けた前半の結論ももっともだけれど,カリマンタンに行き,森に生きるオランウータンやリハビリセンターのオランウータン,森林伐採現場などを見て,最後に行き着く結論(表題によく現れている)が,やはり最大のポイントと思う。
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