枕草子 (My Favorite Things)
【第513回】 「臨機応答・変問自在」(2001年4月17日)
- 結局,TRYに電話で注文し,SBC通り店でDahonのEspressoを買うことにした。輪行袋と合わせて約5万円らしい。
- 往路あさま550号。ミーティングの準備を継続。それにしても,1ヶ月から2ヶ月おきに当番が回ってくる度にこんなに時間をかけていては非効率でまずいと思う。ここのところ戦略的に新しい分野を選んでいるのが時間がかかる原因なのだが,かといって毎回マラリア絡みの話題というのでは聞く方が退屈しそうな気がするし(細かい話になっていかざるを得ないから),難しいところだ。
- 上野駅で公園口へ抜けようとして本屋の中を通ったら,森博嗣「臨機応答・変問自在」(集英社新書)が目に付いて,衝動買いした。講義のやり方の参考になるかもしれないと思ってのことだ。面白そうなのですぐ読みたいのだが,ミーティング準備など優先課題が終わるまではお預けである。
- 13:30にやっとハンドアウトが完成したので,昼飯を食べに行くとしよう。
- オムレツとハンバーグの盛り合わせを銀杏で食べながら,「臨機応答・変問自在」を読んできた。「まえがき」と「I. いろいろな質問」の途中まで読んだが,常識という名の世間に流布する偏見に異を唱えるやり口は当然として,なかなか講義の進め方として有効と思う。学生の主体性を引き出すやり方として,質問させることが一つの解となりうることは良くわかる。言われてみれば,ぼくはいつも説明過多になって失敗している気がする。しかし,このやり方が成功するためには,学生の側にも努力か才能が必要だと思う。それとも,それを引き出すのが教える側の役割なのだろうか。
- 今日の発表で鍵となるのは薪の供給源としての竹林なので,論文にはいろいろな種類の竹が出てきたのだが,学名だけではどんな竹かわからないのでWEBを検索してみたら,その名もBamboo Home Pageという凄いサイトがあって写真つきの解説をみることができた。サイト作者は既に退官した竹の研究者らしいが,やはり使い方次第ではWEBは実に便利である。
- そういうわけで写真は良かったのだが,さっき説明過多はいかんと思ったばかりなのに,またも説明過多に陥ってしまったような気がする。説明不足でわからないよりはまし……だろうか?
- 帰りは終電1本前の予定。
- 予定通り21:25に上野駅の新幹線ホームに着いたのだが,なぜだか今日は終電1本前が異常に混んでいて,熊谷まで座れなかったので,「臨機応答・変問自在」を読了。森博嗣という人はコトバ遊びが好きらしく,もちろん「臨機応変,変幻自在」を変→答,幻→問と捩ったタイトル通りの内容,つまり問答集なのだが,著者の答えに良く見られる極論は(たとえ矛盾を内包していても)気持ちいい。しかし,自分の子どもに関心をもたないというのは理解できないし,テレビと新聞を見ないというような選択は(ラジオを聞くとかWEBやメールでニュースチェックをすれば情報源としては十分だという意味にせよ,いわゆる一般社会への関心を捨てるという意味にせよ),ぼくはしたくない。しかしこの本から得るものはあった。
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