枕草子 (My Favorite Things)
【第531回】 解決の目処(2001年5月11日)
- 個人サイトのトップページを書き換えた。これまで,テーブルタグだらけで,その割に情報量が少ないことはずっと気になっていたし,最近順次公開が始まった教室員のページからリンクがある個人ページに刺激を受けたりしたのがきっかけである。お暇がある方は,この日記だけではなく,サイトの中をいろいろ探索していただきたい。
- 昨日より肌寒い朝の長野市内だが,自転車で風を切って進むには絶好のコンディションだ。往路は久々にあさま2号。珍しく空席が残っていたが,上田で満席となったようだ。
- 表題の「解決の目処」とは,今日の信濃毎日新聞朝刊に載っていた外電記事(シドニー発ロイター?だっけ)を指す。パプアニューギニアでブーゲンビル島独立を目論み,この10年ほど武装して(迷惑なことに方々に戦禍を飛び火させながら)戦っていた革命軍BRAが,武装解除に合意したというのである(参考:パプアニューギニア首相オフィスの広報)。パプアニューギニア政府の方も,今後平和が保たれるなら自治を認めるということで,もしこれでうまくいけば理想的な解決といってよい。パプアニューギニアでラスカルと呼ばれる武装盗賊団の活動が激しくなったのも武装面ではBRAの影響があったのは確かなので,ラスカルの活動も沈静化に向かうかもしれない。ソロモン諸島のウェスタン州で去る2月末,ソロモンタイヨーが缶詰工場などの設備を国の政府に譲渡しようとしたときに異を唱えた州政府の強い態度も,バックにBRAがついていた(BRAは武器を持ち込んでウェスタン州のいくつかの町で示威行動をしていた)という事情によるので,そのBRAが武装解除に合意したということは,ソロモン諸島ウェスタン州の平和にも貢献する可能性があって,南太平洋全体の社会不安の解決にとってかなり大きな進歩だと思うのである。もっとも,ソロモン諸島の民族紛争でも,昨年秋に停戦合意し,武装解除にも合意があったのに,まだマライタ島を中心に相当な武器が残っているのだから,今回の武装解除合意も,実際にどの程度実行されるのかが問題で,今後注目して行くべきだと思う。
- それにしても,これは小さな外電の囲み記事ではなく,一面で取り上げてもいいくらいの進展だと思うのだが,そういう見識のある新聞社やWEBニュースサイトがないらしいのが残念ではある。
- 研究室に着いてメールを見たら,8日に投稿した論文がたった3日の命だったことがわかってがっかり。落ち込んでいても仕方ないので,次のJournalに投稿すべく準備を始めるべきだな。
- 帰りは終電1本前。金曜の夜にはよくあることだが,熊谷まで座れなかったので,宮部みゆき「心とろかすような マサの事件簿」(創元推理文庫)を読み始め,読了。
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