枕草子 (My Favorite Things)
【第564回】 遠距離通勤の限界(2001年6月19日;20日追記)
- 雨。午後に親子レクという授業参観の一種と学級懇談会があるので,研究室に着くのはミーティングの途中になる予定だ。もちろん年次休暇をとっているのだが,ミーティングだけは遅れても参加しようと思ったのだ。
- 午前中は家で仕事をしようと思ったが,気が緩んでいたのか居眠りをしてしまい,あまり進まなかった。
- 親子レクも学級懇談会も無事に終わり,雨が降っていたので長野電鉄に乗って長野駅に出た。16:27発あさま号に乗って週刊アスキーを読んで過ごし(今週も低調だったような気がする。検索キーワードランキングで他のキーワードとは桁違いのアクセスを記録している奥菜恵とBUBKAって何なのだろうか? 月刊誌と書いてあるが,何がそんなに関心を呼んでいるのだろう? Googleで検索しても何が話題なのやらさっぱりわからなかった→20日追記:HさんとKさんから,BUBKAが奥菜恵らしき人物が男性とベッドにいるヌード写真を載せたということも対して奥菜恵側が訴えたのだとお教えいただいた。正直言って第三者的にはどうでもいいじゃんと思うのだが,こんなネタで桁違いのアクセスが出るとは,WEBをブラウズしている人々のマジョリティの関心がどのへんに向いているのかが伺われて嘆かわしい),上野から自転車を飛ばして研究室に着いたのは18:20だった。
- いつもなら2人目の途中くらいの時間なのだが,今日に限ってスムーズに進んだらしく,ちょうどミーティングが終わったところだった。残念だが,これが遠距離通勤の限界ということか。
- 図書館の窓という小冊子が届いていて,新聞目録データベースが3月30日から公開されていることがわかり,一瞬すごいと思った。しかし,よく考えてみると,現物が手にできる環境にいないと意味はないので,学内向けということなのだろう。同じ学内向けならば,附属図書館ホームページ経由でOED(第3版収録予定の新語や改訂語も入っている)とか,DNA(1984年8月からの朝日新聞記事,創刊号からのアエラの記事,2000年4月からの週刊朝日記事の全文)とか,日経テレコン21(過去10年分の日経4紙全文)にアクセスできることの方がすごいニュースだ。教室内専用ページには直接のURLでリンクしておくことにしよう。
- 帰りは長野が雨なので終電1本前(あさま563号)。熊谷から座れた。先週の生態学講義で学生に薦めたこともあって,出版直後に買って流し読みした状態だった,中村方子「ミミズのいる地球」(中公新書)を再読していたのだが,読了した。コラム風の文章が,わりと脈絡なく並んでいるのだが(ある意味では読みやすい),生態学的視点で地球を眺めるという点では一貫していて,ミミズはその窓として選んだということなのだろう。パプアニューギニアに関する記載では,多少の事実誤認があるのだが(クスクスはクスクスであってキノボリカンガルーとは別物だし,パプアンブラックは猛毒の蛇である),58歳でトラックに乗ってがたがた道を何時間もゆられた上に野営してしまうという気力と体力は驚嘆に値する。ぼくも頑張らなくては。
- 帰宅後,タイマー録画しておいたレイチェル・カーソンの話を見ながら食事をした。たしか「沈黙の春」は中学生の頃読んで,さすが「複合汚染」を有吉さんに書かせる原動力の1つになった本だと思って感動した記憶がある(細部の理解は浅かったにしても分からない内容ではなかったと思う)。もっとも,今回のテレビ番組で示されたような状況で執筆されたということまでは思いが及ばなかったが。この番組は,「複合汚染」にも触れられていたカーソン批判キャンペーンを張った農薬会社の話が出てきたときに,さりげなく映ったパンフレットが,ラウンドアップとGMOで悪名高きモンサントのものだったのが気が利いていた。
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