枕草子 (My Favorite Things)

【第593回】 童話物語（2001年7月19日）

• 往路あさま550号。向山・宮山「童話物語」の上巻を読了。人間の醜さと美しさを描いた壮大なファンタジー。その空想世界のスケールは，わたりむつこ「はなはなみんみ物語」（講談社文庫）を思い出させる。ほとんど閉じた町で大抵の人が魚を獲って売って暮らしていたという記述に対して，買い手は誰なのかなどという疑問をもつのは，この物語の読み方としては邪道なのだろう。
• 研究室に来る途中，寺井尚子のライブＣＤを買いに上野駅のＣＤ屋に寄ったのだが，CBSソニーのCD選書シリーズで太田裕美の旧作を２つ，フォーライフのQ盤シリーズで今は無きシュガーのベスト盤を見かけて，懐かしさからつい買ってしまった。CD選書やQ盤みたいに1000円台だと，カセットテープで残してある曲でも（アナログレコードは概ね８年位前に二束三文で売ってしまった）買おうという気になるが，キャニオンのように中島みゆきの「寒水魚」なんかを新作と同じ値段で売り続けているのに対しては，テープがあるからいいやという気になってしまう。たぶんCBSソニーやフォーライフの方がうまい売り方だと思うが。
• 家の近所でザリガニ釣りができる場所をずっと探していたのだが，浜津ヶ池でできそうなことを知った。行き方としては，たぶん，飯山線の上今井から徒歩20分くらい，あるいは長野電鉄の信州中野から徒歩30分くらいだろう。プラネタリウム，昆虫館，フィールドアスレチックといった施設もあるようなので，一日遊べそうだ。明日は海の日で休みなのでどこに行こうかと思っていたのだが，急遽，行き先の有力候補となった。
• 瀬名さんが嘆いているSFセミナー講演録だが，あれだけ中身が膨大だと簡単に触れられないのではないかと思う。部分的にでもよければ，川端がブレイクするだろうという予想には激しく共感するけれど。読者としての自分はジャンル読みではないので，SFというジャンルを取り上げる編集者の存在がSFのために大事だと言われてもコメントのしようがない。瀬名さんの志の高さは凄いと思うけれど，読者のニーズと書き手のサプライを的確に結び付けられないなら，ごく単純に考えれば編集者が無能なのでは？　という気もする。アンケートの生データが公開されているのだが，pdfなのがちょっと残念。Rの練習に使ってみるには，pdftotextを通してテキストファイルにしてから，Perlでスクリプトを書いてデータファイルとして読める形に変換しなくてはならず，面倒だから。
• 「少子化の見通しに関する専門家調査」の調査票が届いた。７月中に回答しなくてはならないのだが，埋めるべき項目が結構多くて大変だ。もっとも，回答者のうちの希望者には個人情報を削除した個票データファイルを使わせてくれるそうなので，それをRの練習に使えば元は取れるか。
• 研究室の先輩からの，日本で一番うまい寿司（ということは宇宙で一番うまい寿司ということになる）を食おうという誘いに乗って，後輩数人と一緒に，新橋の「しみづ」という店で寿司を食べてから，研究室に戻って折りたたみ自転車（Dahon社Espresso）を持って，あさま563号に乗って帰った。

  え，「しみづ」の味ですか？　それはもう，舌がとろけるかと思いましたよ，もちろん。とくにマグロのカマの部分をヅケ風にして握ったものが，もう異次元の美味だったと言っておきましょう（詳細は，竹内君のサイトの日記を参照）。

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