枕草子 (My Favorite Things)
【第626回】 実習依頼(2001年8月21日)
- 37歳になってしまった。
- 3:00頃娘によって叩き起こされたのが祟って寝坊してしまい,往路あさま504号。週刊アスキーを読む。今週のカオスは性病の話。たぶん,説明を誤解しているのだと思われる不正確な文章が結構見受けられたのは,少々残念。物欲番長のE10はたしかに物欲をそそるが,撮影機会の得やすさを考えたらマルチーズには遠く及ばないと思う。
- 今日は,来月末からの学生実習のための受け入れ依頼状を作って教授のサインを貰い,水質センターに行ってみようかと思っていたのだが,台風11号が上陸して暴風雨だったら,郵送にするか明日に回そうと思う。新幹線が止まらなければいいのだが。
- 研究室に着いて,昨夜から学生がやっていた,AAS(原子吸光分光分析)の測定機械(Perkin Elmer Model 3100)のRS-232C出力をWindows98のノートパソコンに入力するための設定を手伝った。使用したノートパソコンはRS-232Cのポートが必要なので,ThinkPad240である。ThinkPad側の設定としては,まずはCOMポートをデバイスとして認識させる必要があった。AAS機に繋いだ状態でデバイス一覧の更新を行い,COM2ポートを追加した。AAS機のRS-232Cの出力規格がマニュアルに書かれていなくて,メーカーに問い合わせても返事が来なかったので(これくらいはすぐに答えて欲しいところだ>Perkin Elmer),いろいろと試行錯誤をした。その結果,9600bps,8ビット,偶数パリティ,ストップビット1,フロー制御なし,という条件で接続できることが判明した。後はHyperTerminalでログをとりながらデータを受信するだけである。偶数パリティに気づくのに時間がかかったが,プリンタに打ち出すよりも便利なのではなかろうか。
- 雨がひどいので,水質センターにはFAXでお伺いを立てるだけにした。実際に動くのは明日以降にしよう。
- 今日気になったニュース。Cornell大学にいる竹内巧氏らが「卵子を作る」技術を開発した,と信濃毎日新聞に載っていたので,詳しい情報を探したのだが,元がNew York PostとAssociated Pressによるインタビューらしいことがわかっただけで,ソースは見つからなかった。新聞記事では,除核した卵子に,卵子ができない女性の体細胞から取り出した核を融合させてから,核ゲノムの半分を除去して卵子を作る技術で,これを体外受精させれば卵子ができない女性でも真の我が子をもてる,という談話が紹介されていた。核ゲノムの半分を除去できるということは,キメラ卵子が減数分裂を起こすということなのだろうか? 可能性としては男性同性愛者のカップルに対しても適用できそうな話だ。しかし,核ゲノムだけが遺伝情報ではないことを考えれば,ここで生まれるのは,卵子提供者の細胞質の遺伝情報をもったキメラであることに注意すべきだと思う。安易に実用すべきではないだろう。
- 夜になっても生暖かい雨が降っていて,新幹線が止まったりするとまずいので,終電の2本前で帰途についた。石弘之+安田喜憲+湯浅赳男「環境と文明の世界史」(洋泉社新書y)の続きを読み始め,読了した。大変にエキサイティングではあるのだが,この500年の人類史を環境史の視点から総括する,という回顧的な立場にあるのが,良くも悪くもこの世代の方々の役割であり,また限界かもしれない。もう少し若い世代は,既に千年持続学を考えたり,今後100年の地球環境についていくつもの選択できるオプションを具体的な予測としてシミュレートしたり,といった視点に立っていると思う。ただ,若い世代が,この総括を知っておくことは大事だし,その意味で本書の意義は決して小さくない。これはちゃんと書評を書いて青空MLにも紹介しよう。
- 帰宅後,誕生祝いとして妻が作ってくれた特大のプリンを食べた。半径10 cmくらいあったと思う。美味しかった。
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