枕草子 (My Favorite Things)

【第526回】 ゴールデンウィーク(2001年5月3日〜6日)

Dirty stream in the Sho-wa no mori parkゴールデンウィークだからといって泊まりがけの旅行をする習慣は持ち合わせていないので,今年も家事をしたり持ち帰り仕事をやったり,近場への小旅行をして過ごした。3日は,自転車で昭和の森公園へ出かけた。息子が22インチの自転車をいただいたので,それに乗っての初遠出である。なかなか快適なサイクリングだったが,誤算は自然探索路を歩くときに娘が歩かないと言いだし,ずっと背負って階段を上り下りせねばならなかったことである。翌日からふくらはぎが張って仕方なかった。もう1つ嫌だったのは,自然探索路を降りきったところにある川が,排水とゴミで汚かった(右写真)ことだ。写真ではわからないが,ヘドロ状の黒っぽいものが溜まっていて,悪臭がするのだ。折角きれいに自然探索路として整備されているのだから,排水が直接流れ込まないようにしてかつ流量を確保してほしいと思った。深井戸から太陽電池揚水で流すとか,せめて下水処理水を流すとか,何かコストのかからない工夫をする余地はあるはずだ。

4日は天気も悪かったし,持ち帰り仕事その1として校正をやって投函したあとは,買い物程度。5日はいつも子どもたちが世話になっている妻の前任の教授の実家まで,イチゴ狩りにでかけた。天気も良く,美味しい苺を自分たちで摘んでは食べ,摘んでは食べしていると,いくらでも食べられた。ちょっと太ったかも。帰り道,高崎から長野まで新幹線に乗るのは座れないことを覚悟していたが,意外にも2号車に空きがあって座れた。隣に座っていた方は,指定を予約していたのに大宮で交通渋滞に巻き込まれ,予定の新幹線に乗り遅れたために自由席に乗っていると話していたが,そろそろ行楽からの帰り道ラッシュが始まっているということなのだろう。毎年のことだが,そんなにまとまって移動しなくてもいいと思う。誰にとって得なのだろう? 18:30頃帰宅し,前日買った千葉産のあさりを使って味噌汁を作った。思った以上に美味だった。6日は身体を休めつつ,持ち帰り仕事の残りをやっている。


6日朝の信濃毎日新聞一面トップ記事について,ちょっとコメントしておく。不妊治療の一環として卵子に他の女性の細胞質を注入することで受精能力をもたせ,生まれた子どものミトコンドリアDNAの中に,細胞質を受け継いだ女性由来のものがあった,ということを「遺伝子に手を加えた」といって問題視しているようだ。細胞質遺伝で他の遺伝子が入り込んだということを認めるならば,受精卵クローン技術なんて細胞質ほぼ全部が卵子由来なのだから,他の遺伝子が入り込んでいることは明らかで,遺伝的にも同一人物のコピーではないことが自明であろう。それなのに,マスコミ的には,クローンといえばコピーだといって騒ぎ,細胞質注入では他人の遺伝子が入ったと言って騒ぐというのは,論理的でない騒ぎ方だと思う。きっと,クローンや生殖医療忌避の本質は,「ヒトの生命に手を加える」ことそのものにあるのだろう。しかしそう言ってしまうと教条的だという本質が明らかになってしまって芸がないので,ちょっと捻った騒ぎ方をしているのだろう。くだらない。

午後,トイザらスという店に初めて行ったが,実に巨大な玩具屋であった。長い間息子が希望していた「お城のレゴ」というやつを買って帰ったが,ぼくの方が目移りして困るほどだった。その後,教授がインドネシアに行っている間にやっておかねばならないWindows Updateがまだだったのと,書評をメールで送る締め切りが明日の朝(なのにまだ終わっていない)だという2つの理由で,例によって東京行き最終あさま号に乗って上野に向かっている。終電ともなると空席があるようだが,さっきテレビで流れた報道によれば,上りはほぼ乗車率100%だそうだから,これから混むかもしれない。


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