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2011年9月のソロモン諸島及びパプアニューギニア往還記

Copyright (C) Minato NAKAZAWA, 2011. Last Update on 2012年1月26日 (木) at 11:18:40.

【第4日目】 PNGへ移動(2011年9月21日水曜)

朝は7:00にHot Bread Kitchenまで行かずに途中のKai barでチキン野菜煮込みライスを買ってきた。かなり量が多く,かつ美味であり,容器代2ソロモンドルを含めて37ソロモンドルは安いと思った。

ホニアラからポートモレスビーへ飛ぶAir Niuginiの飛行機食後荷造りをしてチェックアウトし,タクシーで空港へ向かい,途中でSICHEに寄ってYさんに健診結果とN氏への手紙を託した。空港でのチェックインやボーディングは何の問題もなく(ボーディングパスは手書きだが,まあいつものことだ),ほぼ予定通りの時刻にポートモレスビーに到着した。空港のATMでCITIBANKのSaving Accountのカードで500キナ引き出した。たぶん入国ゲートを通った後で出口近くにあるBSPの窓口で日本円から直接キナに換金する方が若干レートはいいはずだが,窓口がやたらに混んでいたのでATMを使った。

今日の目標は来年のリサーチビザ取得に向けて必要な情報を集めることと,ダルーの情報を少しでも得ることだ。前者はNational Research Institute (NRI) に行けば可能なことはわかっていたが,後者が問題であった。ゲートウェイホテルにチェックインしたところ,ラッキーなことにカウンターの前に今回のPNG国内旅行をアレンジしてもらったPNGジャパンというトラベルエージェンシーのPNG支配人の上岡さんがいらした。話を聞いてみると,やはりダルーの方は危険だということで,飛行機も遅れたり欠航したりするのは普通なので,帰りの便についてはよくよく飛行場で念を押しておくべきだということであった。カウンターでタクシーを呼んでもらい,まずはJICAの事務所に向かった。ソロモン諸島で石森さんがメールを受けた岩本さんという方が日本大使館にいるという話だったのだが,上岡さんの話ではJICAに移ったということだったので,JICAに行くことにしたのだ。ノーアポなので空振りだったらそれまでだが,何か情報が得られれば儲けものだ。しかしJICAが入っているのはTownのANZ Bankが入っているビルなのだが,タクシーの運ちゃんBEN氏がANZをANGと間違えて違うビルの前で我々を降ろしたので,そのビルの守衛と話がかみ合わなかった。すぐにビルが間違っていることに気づいて,ANZの場所を聞いたら歩いて行けるくらい近かったので良かったが,危ういところだった。JICAに行ってみると岩本さんはいらして,ノーアポにもかかわらず親切に我々の相手をしてくれたので助かった。しかしやはりウェスタンは危ないという話だった。会う人会う人皆がウェスタン州は危ないというので心配が募るが,あまり気にしても仕方が無い。

National Research Institute, Papua New Guinea再びさっきのタクシーを呼んで(この時点ではまだPNGローカルの携帯電話を入手していなかったので,萩原さんがソフトバンクの携帯でローミングで掛けた。電話番号が+81xxxxxxxxxと表示されるので,日本経由の国際電話になっているような気がする),NRIに行ってもらった。ここもノーアポだったが,受付で事情を説明すると,Consultancy Project OfficeのHeadのオーストラリアの方が対応してくださった。リサーチビザを申請するために必要な書類について丁寧に説明していただけて助かった。メールアドレスもいただけて,彼宛に書類を添付で送ればアドバイスをいただけるとのこと。プロポーザルは要点を押さえてあればA4で4枚〜6枚くらいでいいとのこと。やたら長いプロポーザルが必要な国もあるのでほっとした。実はNRIにはロッジがあり,かなり前から予約しなくては使えないが,一泊200キナなのだそうだ。これはゲートウェイホテルのルームシェアに比べて半分以下の値段だ。また,ラマナホテルというホテルならTwinをルームシェアして一泊700キナなので一人当たり350キナであり大学から出る宿泊費の範囲に収まることもわかった。オーストラリア人はゲートウェイよりも良く利用しているそうだ。彼の話の中で出てきた調査ビザ取得条件のうち,たぶん一番大事でかつ大変なのはローカルオーソリティのOKをとることだと思われた。この10年ほど行っていないダルー地域は,ここまでにいろいろな人から聞いた話では,州都だったけれども無政府状態になってしまったので州知事は別の町に退避してしまったとか,犯罪者が一般市民と一緒に歩いているとか,凄い話ばかりなのだ。誰がローカルオーソリティに当たるのかというよりも,そもそもそういう人がいるのかすら危ぶまれた。しかし恐れていても仕方が無いし,ホテルも営業しているわけだから,注意していけば大丈夫だろう。しかし,岩本さん情報で,ダルーでもDigicelという会社の携帯はたぶん使えるし,PCにUSB接続するカードでインターネット接続もできるという明るいニュースもあった。ここからTownに戻ってDigicelの店でUSBカードかWiFiルータを買ってからホテルに戻るという手もあったわけだが,飛行場にもDigicelの店はあるということなので,疲れ切っていたしホテルに直帰した。本当はここで帰国するときのエアニウギニのチケットのリコンファームをやっておくべきだったのだが,すっかり忘れていたのが後で響くとは,このときは思いもしなかった。

Nasi GorenPNGの食事は安全上の都合から全部ホテルにするしかないのだが,この夜はナシゴレンを食べた。インドネシアで食べるナシゴレンに比べると全然辛くなく,盛り付けも上品で別の料理のようだったが,そこそこ美味だった。

やっとデータ入力しなくてもいい夜が来たので,久々にPCをインターネットにつないでみた。さすがに高級ホテルで,部屋から無線LAN接続ができた。接続してブラウザを起動すると,20キナで30メガバイト分使えるという説明とログインができるようになっているスタート画面が出るけれども,部屋にある説明文書にはプリペイドのカードを買えと書かれていたのでカウンターに行ったのが失敗だった。そこでは150キナで300メガバイト分というカードしか売られていないのだった。責任者がいないので今は売れないが,責任者が来たら売るというのでよろしくと言って部屋に戻ったのも第二の失敗だった。部屋で試してみたらオンラインサインアップ(クレジットカード払い)できてしまったのだ。たぶん30メガバイトあればポートモレスビーでのメール送受信くらいは十分できるだろうと思われた。しかしカウンターに行ってみると,既に売ったことになっているからキャンセルはできないというのだ。しかもここでオンラインサインアップできたことを喋ったのがまずかったのか,以後オンラインサインアップもできなくなってしまった。まあ,カードのアカウントの有効期限は使い始めてから半年だから,使い始めなければいいのだ(と,このときは思った)。

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Correspondence to: nminato@med.gunma-u.ac.jp.

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