枕草子 (My Favorite Things)

【第28回】 Origin2000の計算速度(1998年5月12日)

今年度から医学図書館にOrigin2000という超高速ワークステーションがやってきた。何が凄いって,R10000の200MHzが4個並列で,実メモリ1.6 GB,HDDは45 GBなのである。しかも無料である。教室単位のアカウントしかとれないのがやや辛いが,もはや,シミュレーションを人類生態のPentium II (266 MHz)マシンでちまちまやる理由は何もない。まあメモリさえ積めば,今度買うことになっているalphaの21164Aの533 MHzの方がシングルCPU比較なら速いかもしれないが。

早速,シミュレーションプログラムをftpで転送して,初期人口を5万人にして200年を100回させてみた。ところが,IRIXのccでは,ポインタの代入で引っかかってコンパイルができない。書きかえるのも面倒なので,とりあえずマルチCPUは諦めてgccでgcc fed.c -o fed.exe -lmとしてコンパイル&リンクしたものを実行した。当初,リンカオプションは最後につけなくてはいけないことをすっかり忘れてgcc -lm fed.c -o fed.exeとやっていて,暫くmathライブラリのリンクができないと悩んでしまったが,萩原君のおかげで解決した。よかったよかった。

さて実行速度であるが,1回を終えるのに約90分かかったので,100回ではたぶん6日くらいだろう。Pentium Pro 200 MHzの128 MBメモリのマシンでは,初期人口2万人で,100年を100回させるのに10日間かかったことを考えれば,圧倒的に速いといえよう。バックグラウンドジョブで動かしているので,もしかすると表でDr. ViewやMathematicaやSASを使う人がいると計算速度は落ちるかもしれないが。後は,計算が終わったらメールか何かで通知してくれるようなコードをくっつければいうことなしである。


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