枕草子 (My Favorite Things)

【第155回】 野尻湖とブルーベリー園と温泉と(1999年8月02日)

この土日は,10年くらい前にパソコン通信で知り合った友人の山小屋に,一家で遊びに行ってきた。土曜の14:10に妙高高原駅で待ち合わせたのだが,子どもの都合により,長野駅についたのがぎりぎりになってしまい,土産物を買う暇がなかった。やはり子どもは甘くなかった。行動の予測がつかないことを考えに入れて,何事も準備しておくべきであった。

妙高高原駅から友人の車に乗り,まずブルーベリー狩りに行った。ブルーベリーとは「食材図典」(小学館,1995)によれば,

北アメリカ原産のコケモモ属の低木20種の総称で,ローブッシュ系とハイブッシュ系に分けられ,後者から果樹として多くの改良品種が作られている。果実は一般に白粉を帯び,熟すと果皮が紺色から濃い青紫色の小果を房状につける。酸みが強く,アイスクリームやヨーグルトに添えて生食するほか,パイやマフィンなどのお菓子の中に,またジャム,ジュース,果実酒などに利用される。

ということであるが,2メートルほどの木に,赤い未熟な実や黒い熟し切った実が10粒くらいずつ固まってついているものだ。最初は小さくても黒ければ採っていたが,そのうち目も舌も肥えてきて,大きいのだけ狙うようになった。大きい方が甘くて香りもいいのだ。採りたての実の新鮮な甘酸っぱさは最高であった。

子どもたちも何とか手が届くくらいの高さにも実があるのだが,大きい実は高いところに集まっているので,娘は途中から楽を覚えて,ぼくが持ち帰り用に実を貯めていた皿の中から食べ出した。息子は目がいいのか,低いところからも巧みに大きな黒い実を集めてくるのだが,ぼくと2人で集めてもどんどん娘が食べてしまうので,なかなか貯まらないのにはまいった。ちなみに,入園料大人700円で食べ放題,持ち帰りはプラスティックの深皿1つで300円と良心的な値段であった。十分楽しめた。もっとも,息子が一番喜んだのは,ブルーベリーの大きいのを採ったことよりも,それがおいしかったことよりも,ゴマダラカミキリを捕まえたことであった。カエルの子はカエルということか。

その後,友人の山小屋近くのTangramというホテルで温泉大浴場に入ってから,山小屋でバーベキューとしゃれこんだ。斑尾高原の裏手というロケーションのため,下界では暑さに脳がとろけそうだった土曜日なのに,涼しい風がシラカバやカラマツの木々の隙間を吹き抜け,実に快適であった。翌日は野尻湖へ行って遊覧船〜水遊び〜博物館を楽しんだ。昼近くの高原の強烈な日射しの下で,子どもたちはたっぷり水浴びができて嬉しかったようである。この日の野尻湖では,一周水泳大会が行われていたが,はじまって早々にリタイヤする人がいたほど,風は強かった。しかし,友人が見つけた,湖に浮かぶ島の一部が砂浜になっているところは,ちょうど子どもが遊ぶのにいい感じであった。時折ウィンドサーファーがやってくるのも物珍しくてよかった。博物館には大きなシカとナウマンゾウの模型があり,子どもたちは圧倒されていたようである。息子が真剣に発掘風景のビデオ上映を見ていたのにはやや驚いた。考古学者を目指すなんていわないだろうな?

ほぼ完璧に予定通り進んだ,すばらしい週末であった。心より御礼を申し上げたい>友人G氏。


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