「煙火」ってコトバをご存じだろうか? 信濃毎日新聞にでっかく広告がでていたので気づいたのだが,花火は煙火ともいうらしい(というか,広辞苑によれば煙火をエンカと読んで花火の意味があるだけでなく,ハナビとも読むそうだ)。夏にあった「ニコニコお祝い花火大会」は「花火」と書いてあったような気がするから,方言というわけでもないようだ。11月23日は,長野商工会議所と長野商店会連合会主催の「えびす講」のお祭りであり,昼間からイベントの目白押しだったのだが,夜には犀川の河川敷で大「煙火大会」が行われたのである。件の広告は,花火一組毎の名称と,そのスポンサーを一覧表の形に載せたものであった。
総数4000発はたいした数ではないが,全国新作花火というだけあって,変わった形や音のものが多く,楽しめた。実は,妻の同僚の車に乗せて貰って,土手の上で見物したのである。18:30頃打ち上げが始まり,20:00前に終わったのだが,冷たい空気を頬に感じながら,暖かいコートにくるまって花火が舞い踊る夜空を見上げていると,非現実感につつまれてしまうのである。1時間半が経つのはあっという間であった。見物に出る前に飲んだワインの酔いも丁度よく回ってきて,冬の花火大会もなかなかいいもんだなあ,などと思う。何より,蚊に刺される心配がいらないのがよい。
もっとも,子どもたちは,花火よりも土手が気に入ってしまったらしく,真っ暗な土手を滑り降りてはキャアキャアいいながら泥だらけになって登ってくることに熱中していたので,上がったときに辺りが明るくなるという以上の意味では花火なんか覚えていないかもしれない。まあ,こんなイベントはそれぞれの楽しみ方があっていいので,それが子どもなりの楽しみ方であるなら,文句をつける筋合いのものではないんだが。
焼き芋大会やらウルトラセブンショーやらヒーロー大行進(アンパンマン,おじゃ魔女どれみ,仮面ライダー,ゴーゴーファイブが善光寺大門から町中を練り歩く)など,昼間のイベントから大はしゃぎだった子どもたちのエネルギーは無尽蔵のように続き,結局,家に帰り着くまでテンションが下がらなかった。降参。
これを打っているのは,実は24日の上りのあさま号車内なのだが,今朝はあさま2号が満席だったので,乗る電車を1本遅らせたのである。普段なら立っていくのだが,「斉藤家の核弾頭」も読み了えてしまったし,今日,大宮まで立っていくのは,どうにも苦痛であることが予想された(宿酔が残ってるし)。あさま2号の乗客の中にも煙火大会を見に来た人がいたんじゃないだろうか。それくらい異常な混み方であった。幸い,この電車は佐久平までは空席があるほどで,快適である。よしよし。