枕草子 (My Favorite Things)
【第231回】 久々の星空(2000年1月27日)
- 長野駅に着くと,久々の靄もない星空であった。昼と夜の気温の差が少なかったということだろうか。オリオン座の小三ツ星までもがぼんやりと見える。ベテルギウス,リゲル,などと昔覚えた星の名前が心に浮かんでくる。ぼくは,カペラとかアークトゥルスとかプロキオンとかシリウスとかスピカとかいった星の名前ってなんとなく好きなのだが,中でも好きなのは,みなみのうお座のフォーマルハウトである。パプアニューギニアに行って,はじめて見たフォーマルハウトは明るい星だったが,みなみのうお座はどう見ても魚の形に見えなかったことを思い出す。星座というのは,星を眺めたヒトの想像力が補完して脳裏に描き出した景色なわけだが,変な名前がついているものが多くて,これは昔からヒトは見たいものを見てきたことの好例ではないかとも思う。へびつかい座とか言っても,現代の先進国に暮らしていたら「へびつかい」なんて見る機会はほとんどないから,余程変わった人か大金持ちの道楽者がつけた名前なんだろうなあ。それとも,衛生博覧会かなんかで,へびつかいを見て感動した天文学者がつけた名前なんだろうか?
- 不意に,片目をつぶって小三ツ星や三ツ星を盲点に入れて見たくなるが,どうもうまくいかない。片目になった途端に,視野全体がぼやけてしまうのは,目が疲れているせいか,それともたんに視力が衰えているということか。もっとも,多重人格だと人格が変わった途端に視力まで変わる人がいるというから,脳の指令次第で,視力は可変かもしれないから,この両者にどれほどの違いがあるかは怪しいものだ。
「脳の中の幽霊」の影響です,はい。
- 食事をして風呂に入って,とやっていると,就寝時刻は1時を過ぎるので,目が覚めるのも遅くなり,今朝は6時であった。したがって,この電車は昨日と同じく7:02発のあさま550号である。
- 帰りは21:30上野発のあさま535号であった。空いていたので,上野から座ることができた。長野駅に着くと,今夜もオリオン座がくっきりと見えた。明日もきっと晴れるだろう。
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