枕草子 (My Favorite Things)
【第361回】 背中が痒いといふ事(2000年8月11日)
- 往路は6:43発あさま502号。今朝いれてもってきた去年のJungpana茶園のDarjeelingを飲む。やや薄味。
- さて,ともかく背中が痒いのである。海水浴で日焼けした直後は痛くてたまらなかったのだが,昨日あたりから猛烈な痒みになってきた。よく見ると小さな水泡がたくさんできている。急激に日焼けしたときの典型的な経過といってよい。痛み期から痒み期(注:ぼくの勝手な命名)に入ったというわけである。そうかといって痒みを紛らそうと引っ掻こうものなら,それは容易に痛みに変わってしまうのだから始末が悪い。考えてみれば,痒みも痛みも同じ受容器というか,感覚神経の末端がそのまま出ている痛点というところで感じるものだったような記憶があるから,もともと紙一重なのである。
- この始末に負えない痒みは,汗をかいてTシャツが背中に貼りついたときとか,首筋から小昆虫とか髪の毛とかが背中に入り込んだりしたときに,その頂点に達する。こうなると,もう駄目である。研究どころか何もできない状態になる。掻き毟りたい気持ちを必死にこらえて,そろそろと異物を排除するまで,その業苦は永遠にも感じるほどである。
- 青森の日射しを甘く見るんじゃなかったと後悔しても,いまさらどうにもならないのである。後悔先に立たずというが,もっともである。それにしても……ああ,痒い。
- なお,言うまでもないことだが,上の表現には相当の誇張が入っている。俗にレトリックというやつ。
- フローラ上野ブックガーデンを通ったらPC Japanの新しいのが出ていたので買ってしまった。第1回全日本ハッカーズ認定試験という企画は面白い。これが半分くらいわかる学生が来れば,研究室のコンピュータ管理は楽になるだろうなあ。
- 人類学会サテライトシンポジウムのパンフレットの版下を作ったり,ポスターの色のチェックをしたりといった仕事で一日が終わる。帰りは終電。さすがに金曜の夜だけあって軽井沢まで座れず,立ったまま池澤夏樹「ハワイイ紀行(完全版)」を読む。半分くらい読めたか。
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