枕草子 (My Favorite Things)
【第382回】 日曜の最終で(2000年9月10日;11日追加)
- 土曜は午前中ちょっとだけ仕事をしたが,11:30に家を出て,息子を児童館,娘を保育園でピックアップして,そのまま息子を皮膚科に連れていった。帯状疱疹は概ね治っているのだが,転んで傷を広げてしまったところの瘡蓋がまだとれないので,正式に治癒とはいえないらしい。待ち時間が長くて,待合室の長椅子の上で陣地取りをして騒ぐ子どもたちを叱り疲れてしまったが,1時間も待つのでは子どもたちもさぞかし退屈したであろうことは理解できるので,診療後,機嫌を直すために城山公園へ連れていった。隣のグラウンドでは高校野球秋季大会が盛り上がっていて,自転車や自動車がすごい台数停まっているのだが,ぼくらはそれとは無関係に,弁当のサンドイッチを食べてから,いつものように運動遊具で遊んだり,鬼ごっこをしたり蝉アタックをしたり,かくれんぼをしたりしたのだった。夕方まで遊んで家に帰ると,ぼくはくつろぎながら夕食の支度を始めたわけだが,子どもたちは近所の子どもたちとリレーをやったりドッジボールをするわけである。まったく,すごい体力だと感心する。
- この日の夕食は豚肉の味噌漬けがメインディッシュ用に解凍されていたので,タマネギをみじん切りにして炒めてから冷凍しておいたニラを細かく切ったものを混ぜ,そこでこの豚肉を焼いた。色が寂しいのでプチトマトを洗ってつけ,後は白いご飯,というメニューである。「筋肉番付」というテレビ番組がスペシャルでサスケという体力の限りを尽くすような種目をやっていて,それを3人で手に汗を握りつつ応援してはご飯を食べる,という食べ方をするのには,この豚肉のちょっと濃いくらいの味付けがちょうどいいのだった。2膳目を食べ終わった頃,妻が東京から帰ってきたが,いつもなら必ず出迎えに出る子どもたちもそれを忘れるほど,「サスケ」と豚肉に燃えていた夜であった。
- 日曜日は昼前に息子を連れて床屋に行って来た。その後は,子どもたちは適当に遊んでいたが,ぼくは家事に没入。食事の支度をして食べて食器を洗い,合間に風呂を洗ったり,子どもの靴を洗ったり。体力的には土曜よりはずっと楽だったが,生きるために必要な活動というのは,それ自体はあんまり面白くないなあということを再確認した。まあ毎週のことだが。月曜が朝から社人研で会議なので,この夜は最終の新幹線で研究室へ向かうことにした。21:10に家をでて21:30頃乗り込むと,最終の新幹線はがら空きだった。長野駅への到着が遅れた篠ノ井線を待つとかいうことで出発が2分ほど遅れたが,大過なく出発したところである。おやつにと思って持ってきた,ゴーヤの砂糖漬けが,麦茶に良くあっていて,美味だ。
- ★以下,11日の帰りの新幹線車内で追加★
- 終電で上野に着くと23:00を過ぎているので,上野公園の中を突っ切ることができない。仕方なく広小路側から不忍池を廻っていくわけだが,この季節のこんな時間になると,無意味とも思える長散歩も,コオロギの鳴き声など聞こえてきて,なかなか風流で良いものである。研究室に着くとすぐに0:00を過ぎたが,車内でウトウトしたせいか眠くならない。調子に乗って朝まで人口学会に投稿する論文の(主として体裁の)直しをやり,何とか終えることができたのだが,会議に出発する9:00までには打ち出しが間に合わなかった。残念。
- 会議は研究企画委員会といってかなり決定権のある執行機関なのだが,自分の研究はしているものの,大きな研究を組織しているわけでもなければ,人口学の講義も年間2,3時間しかやらない身の上であってみれば,あまり発言することも見つからないわけで,若手の意見を求められたときに発言するにとどまった。36歳にもなってまだ若手なんて言っているのは恥ずかしいのだが,助手であるうちは仕方なかろう。
- 会議が40分延長したために,慌てて研究室に戻ったら,公衆衛生実習の学生もまだ来ていなかったのでほっとした。教官が遅刻しては洒落にならない。Alphaマシンの設定が不完全なので(とくにキーボードが101キーの設定になっていることと教室内ftpアクセスも弾く設定になっていることが問題),使いにくくて申し訳ないのだが,この日はAlphaマシンのコンソールでunixコマンドを直接打って操作してもらった。いろいろなパラメータを試して,実際の死亡スケジュールに合うような条件を探るというのが今週の実習目的なので,とりあえずAlphaマシンが操作できるようになってもらおうというわけだ。
- その合間を縫って,教授室のおさがりのマシンをインドネシアからの留学生が使えるように設定したり,人口学会投稿論文のプリントアウトをしたりしていて,ふと気づいたら20:00近かった。長野が大雨だというのですぐに大学を出て,20:38発あさま533号に乗った。上野からゆったり座れてよかった。長野は確かにひどい雨だったので,自転車は明日まで放置することにして長野電鉄で帰った。この時間帯だと特急に乗らなくてはならないから,100円払うのが大変勿体ないのだが(1駅しか得をしない短い区間しか乗らないので),雨に打たれながら自転車を押すのも嫌だし,長野駅で30分も待つのはもっと嫌なので仕方がない。待っている間に長野電鉄が運休なんてことになったら目も当てられないし。乗車区間が短い場合は特急券は不要にしてくれないだろうか。
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