枕草子 (My Favorite Things)
【第389回】 畳替え(2000年9月21日)
- 今日と来週,木曜日は2週連続で,家の畳替えがある。今日は上にほとんど荷物がない6畳間だからいいが,来週は机やらテレビやらがどっさり乗っている8畳間の畳を替えるので大変である。朝8時に外して作業場に持っていき,畳表を張り直して夕方返してくれるのである。昼間は自分がいられない分,荷物の移動には力を発揮せねばならない。まあ,でも,新しい畳表はきっと気持ちいいだろうから,全然悪いことではない。
- 往路。あさま2号には間に合ったのだが,喫煙席の3号車以外は満席だったので1本遅らせ,8:05発あさま504号に乗ることにした。車両変更をするのが大変なら,座席の少ない1号車を喫煙席にするというのはどうだろうか? 端の方が換気対策などもしやすいように思うのだが。
- RedHat Linux 6.2で起動時に立ち上がるdaemonの指定は,run level 3で起動するなら,/etc/rc.d/rc3.d内のシンボリックリンク名の先頭をKにするかSにするかによって行う。Sにしたものが自動起動する。Sに続く数字の小さいものから順に起動するので,例えばまず時刻を合わせたければ,S01xntpdとかいう名前で/etc/rc.d/init.d/xntpdへのシンボリックリンクを張ればよい。Xウィンドウ上ではrun level editorというものがあって,これをGUIで編集できるらしいのだが,どういうわけか見つからなかったので,手作業でportmapをKにして,やっと111番を塞ぐことができた。結局,現状のAlphaマシンは,AlphaBIOS+Milo+RedHat 5.2を4 GBのUW-SCSI HDDで運用していたのを,SRM+aboot+RedHat 6.2を9 GBのUltra-SCSI HDDで運用しているわけで,喩えて言うなら畳替えをしたような状態だ。もともとのシステム変更の狙いはフローリングにすることだったのに,畳替えになってしまったと考えれば,如何に不本意な状態か,おわかりいただけるだろうか(注:誤解を受けるといけないので付言するが,ここの表現は,何もフローリングが畳よりいいとか言っているわけではなくて,意図と違った結果になったということを言いたいだけだ。実際,生活するには畳の方がゴロンと横になれるし,正座しても痛くないし,便利だと思っている)。
- 今日は,昨日東京都水道局水質センターで聞いた話を元に資料を調べ,学生実習のマニュアルをアップデートしているが,水の話も実に日進月歩であると感じる。それにしても,2トンもの水道水を使ってダイオキシン濃度を定量するという方法論は,意味がどこにあるのか疑問だ。厚生省も,ダイオキシン類だけに過敏になるのは如何なものかと思う。界面活性剤も100種類以上の基準物質が確定されてきちんとLC-MSかなんかで定量しなくてはいけなくなったら検査が大変だという話だったが,確かに飲める質を確保するという意味では,メチレンブルー比色法やCo-PADAP比色法くらいで十分なのかもしれない。もっとも,クロロホルムやベンゼンを使わなくて済むELISAが早く認められるに越したことはないと思うけれど。
- 畳替え後,Alphaマシンのキーマップがうまく読み込まれなくなっていたので,jp106であるにも関わらずusのキーマップでしか操作できず,非常に気持ちが悪かった(SRM上ではきちんとjp106扱いされているので,Linuxの設定上の問題であることは明らかだった)。キートップには[:]と印字されているのに,[']が出てくるのだから,困ってしまうわけである。当初/etc/sysconfig/keyboardにKEYTABLE=jp109とあったのをKEYTABLE=jp106と直すだけでうまく行くかと思ったが,起動時に/etc/rc.d/init.d/keytableがstartで呼ばれると,loadkeys jp106が実行されて,/usr/lib/kbd/keymaps/i386/qwerty/jp106.kmap.gzが呼ばれるまではうまくいくのだが,adding map 2 violates ...とかいう面妖な表示が出て,キーマップが読み込まれてくれないのだった。loadkeys usなどとやって他のキーマップは大抵うまく読めることを確認してから(これでjp106.kmap自体がAlphaPC164LXに合っていない可能性が濃厚になった),gunzip jp106.kmap.gzとして展開し,jed jp106.kmapで開いたら,はねひでや氏が作ったこのファイルには,最初のコマンドとしてkeymaps 0-1,4-5,8-9,12という行があり,試しにこの行の先頭に#を打ってコメントアウトしてからloadkeys jp106とやってみたら,エラーは消えたのだった。まったくの直感だったが,うまくいくこともあるものだ。gzip jp106.kmapしてから,/etc/rc.d/init.d/keytable restartとやってみたら,無事にキートップとキーマップが一致するようになった。また経験値が上がった。Alphaを設定するのは,まったくRPGのようなものだとつくづく思う。
- なお,tcpdとinetdを使ったtelnetログインのコントロールがうまくいかなかったのは簡単な問題で,たんにRedHat系のデフォルトのインストールでは/usr/sbinにinetdやin.telnetdがインストールされないということだった。ringサーバからinetdとtelnetdのrpmをもってきてインストールしたら,無事にhosts.allowやhosts.denyが効くようになり,nc2もsv3もローカルからのtelnetのみ受け付けるように設定できた。よしよし。
- それにしてもテキスト作りは時間がかかる。帰りは今日も終電一本前の予定なのだが,それまでには終わりそうにない。
- 復路は予定通り,21:30上野発あさま535号に乗った。上野から座れたので,杉野文栄『「割り箸が脳に刺さった我が子」と「大病院の態度」』(小学館文庫)を読む。ゴーゴーファイブやガイアが好きだったなんて,我が子どもらと同世代の小さな命が失われてしまったという事実がもつ途方もない悲しさで,何度も泣きそうになりながら読了。内容については,今コメントすると感情的になりそうなので明日書こうと思うが,小学館文庫は,「文庫でジャーナリズム,はじめました。」という惹句に恥じず,ラインナップが充実している。今月は,本書の他にも,例の教育改革国民会議の提言絡みで出た,西尾幹二編著『すべての18歳に「奉仕義務」を』と樋口広芳・森下英美子『カラス,どこが悪い!?』が目に付いた。
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