枕草子 (My Favorite Things)
【第522回】 Nature BioNewsと書類作り(2001年4月28日)
- 往路あさま550号。今日は書類作りのために研究室に来ている。到着は9:05。
- 今朝は9:00まで停電があったので,まず,昨夜竹内君がサーバ群を停止して帰ってくれたのを起動して回った。途中で竹内君も来たので,簡単に片付いた。今日は上位DNSも頑張ってくれて,この何週間か停電の度に起こっていた,「外からhumecoサブドメインが見えない」現象は起こらなかったようだ。素晴らしい。
- 閑話休題。昨日届いたNature日本語版の目次サービスに載っていたBioNews日本語版には,「エイズの起源に「事件」なし−敗れたポリオワクチン説」とか「有機農業はイデオロギーか?−「持続能力」で従来農法をしのぐ」という刺激的なタイトルが並んでいたので読んでみた。前者はNature vol.410のpp.1045-1048に載った3つのショートレポートを引用して書かれたもので,THE RIVERの説が否定されたのに著者フーパーが納得しないというような論調だったが,文章の内部に論理矛盾を含んでおり(仮に誤訳だとしても,フーパーの仮説には完璧な反証が存在する可能性があることは認めねばならないので,ポリオワクチン説は科学的な経験的価値が高い仮説といえると思うし,今回の研究では反証は挙げられていない),これだけではフーパーやハミルトンが受けたような言論弾圧がまだ続いていて「Natureよ,お前もか」ということなのか,本当にフーパーの仮説に対する証拠が得られなかったという事実が付け加わったのかがわからない。後者はタイトルのつけ方が変だった。「持続能力」ならかなり前から言われていることで,今回は,リンゴ栽培の長期間にわたる完璧な従来農法との比較の結果,収量も多くエネルギー効率も良いこと(ワシントン州のゴールデン・デリシャス栽培に関して言えば)を示したのが偉いのだと思う。ちなみに,これもNatureのvol.410 pp.926-930に載った論文である。BioNewsから見る限りでは,作業者の手間とか感覚といった,生産者の実態に関わる部分のデータが取られていないようなのが弱点だと思われた。実際に農作業をするのは人間なのだし,日本で農作業の機械化と農薬の使用がポピュラーになって,かつ止められない人が多いのは,収穫や収益もあったかもしれないが,それ以上に草取りや堆肥作りといった大変な作業に戻るのが嫌だからという理由も大きいと聞く。その辺り,本論文ではどのように考察されているのか,読んでみよう。
- 今日の書類作りは決まった様式はないので,テキストファイルとして作ればいいようだ。こういう書類ばかりなら楽なんだけどなあ。
- ふと思いついてActiveStateからActivePerl5.6.0.623をダウンロードして,Windows2000にインストールしてみた。このWEB日記の更新に使っているスクリプトのパスの部分を書き換えて,シンボリックリンクを使ってロックしている部分と環境変数を読んでアクションを決めている部分を削除し,全ファイル更新命令である&remake;とか最後の1ファイルとインデックス更新命令である&addlast;を直接スクリプトに書き込んだファイルedmf.plを作成したら,Windows2000ローカルで日記更新ができるようになった。アップロード先のサーバが2つあるし,手元で更新してからアップロードする方が楽だし,いざというときはダイアルアップ接続でも更新が可能になった(その前にvaioにもActivePerlをインストールしなくてはならないが)。もっとも,検索などには元データファイルを使うわけだから,常に更新されたhtmlだけアップロードすれば済むというわけではないのだが。
- 人類生態学教室公式WEBサイトの形式を更新するのに時間がとられたこともあって,明日インドネシアに出発するので大忙しの教授の手まで煩わせてしまったが,書類作りの重要な部分が終わり,後は何とか復路新幹線でできそうな状態になったので,あさま563号で帰途についた。さすがに土曜日だけあって上野から座れたので,予定通り書類作りを継続している。
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