枕草子 (My Favorite Things)
【第525回】 雑用と論文(2001年5月2日)
- 圧勝,というコトバはこういう時のためにあるのだと思う。17対0とは。最後の三振を奪った球は最高だった。
- 8割から9割支持というのも圧勝かもしれないが,「支持」というコトバが曲者だと思う。社会調査結果の典型的な拡大解釈がマスコミによって展開されているのだ。積極的に応援しサポートしたいという人から,まあ,前に比べれば悪化はしていないと思うからしようがないんじゃない? という人まで含んでいる現象を支持といっていいものかどうか。新内閣はイメージ戦略がうまいので気をつけたほうがいいと思う。党内での公選に過ぎないものを国民的公選であるようにショーアップし,今までが悪すぎたために「支持」率が高くなっていることを国民全体から認められ期待されている既成事実があるかのように装っているわけだ。よく考えてみれば,こういうイメージ戦略は,国民を愚弄していることを意味することがわかると思うのだが,考えない方が心地いい人が多いのか,それとも考える暇がないのか。
- 往路あさま504号。教授から言われていた,sv1にWEBページを作るためのガイドを簡単に書いた。これで,教室公式ページの内容が多少充実するだろう。本当はこういう雑用よりも論文を書くことを優先すべきだと思うのだが,何か気になるタスクがあって解決策を思いつくとやってしまうというのは,ぼくの弱点だ。ここで解決策といっているのは,各自にパスワードを知らせる方法のことで,常用メールアドレスとアカウント名と初期パスワードを書いたcsvファイルを作っておいて,プロトタイプのテキストを読み込んで該当部分のみ置換し,常用アドレスにメール送信するPerlスクリプトを書けば,民族学会とかオセアニア学会から依頼されている雑用にも流用できるので便利だと思いついたということだ。実際に流用するときは細かい書き直しが必要だろうが,その程度ならアルバイトとして投げることもできるだろう。
- そういうわけで雑用に一段落ついたので,雨の軽井沢と高崎の間から,論文原稿のチェックを再開した。頑張ろう。
- 午後一杯かかって共著論文を仕上げた。投稿するときに大変なのは,内容もさることながら形式である。今回はLaTeXで書いていたのだが,要旨の単語数とスペースを含む全キャラクタ数を数えねばならないのが難物だった。数式が多かったためにLaTeXで書いたのだが,TeXの制御文字列を除去して数える必要があるのが問題だったのだ。とりあえずLinuxマシンにdetexをインストールして(detexをWin32環境でコンパイルするのはちょっと工夫が必要そうだったのでパスした)detex text.tex < text.txtとしてすべての制御文字列を除去したテキストファイルを作成し,それをMS Wordで読み込んでツールの文字カウントを使ったが,もっといい方法があるかもしれない。ともかく投稿完了が21:00過ぎだったので,慌てて大江戸線経由であさま563号で帰宅の途についたわけだが,その結果として人口学研究の地域部会報告の校正と書評原稿の仕事は持ち帰りになった。まあ仕方ないか。
- あさま563号は殺人的な混み方で熊谷まで座れなかったが,座ってからさっきの「もっといい方法」を探索してみたら,意外に簡単な方法が見つかった。以前書いたように大島研からリンクを辿ってインストールしたWin32環境のpTeXのパッケージには,pdflatex.exeというファイルが付属しているのだった。platex textとやってdviファイルを生成するのとまったく同様に,pdflatex textとするだけで,英文だけなら完璧なpdfファイルができあがるのだった。さらに,pdftotext.exeというのも見つけたので,pdftotext text.pdfとしたら,ディスプレイ数式やインラインの数式までそれなりの位置を保って見える,完璧なテキストファイルtext.txtができあがったのだった。これをMS Wordで文字カウントしたら,さっき投稿したものよりも文字数がちょっと多かった。もっとも,今回の投稿規定ではディスプレイ数式は文字数とカウントしてはいけないので,この方法も一長一短ではある。
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