枕草子 (My Favorite Things)
【第684回】 やっぱり徹夜(2001年10月18日)
- 社会統計学の準備が終わったのが3:30で,生態学の準備はそれから3時間でやった。つまりは完徹ということだ。どうも社会統計学に時間をかけすぎているような気がする。先週などたった6人しか受講生がいなかった講義に,どうしてそんなに時間をかけて準備する必要があるのか,自分でもよくわからない。もちろん,一度やっておくとずっと役に立つとは思うし,webで公開しているから受講生以外にも多くの人の役に立つだろうとは思う。しかし,それにしても時間をかけすぎである。理由はわかっていて,一つにはRの奥の深さにのめりこんでいることがあるが,それ以上に,既存の多くの教科書などでは手薄な部分をきちんとやろうと思っているから時間がかかっているのだと思う。とすれば,それはそれで仕方ないのか。もっとも,来週はクロス集計というメジャーなところをやるので,それほど時間はかからない筈だが。
- 夜が明けても雨が降っていたので,上野広小路まで歩いて銀座線に乗り,上野で7:22発たにがわに乗った。例によってこの電車はガラガラに空いている。とりあえず高崎近くまでは眠っていこうと思う。
- 生態学の講義は予定通りできたが,やはり数式を書きまくると引いてしまう学生が多いようだ。社会統計学は,今日も予定をこなせなかった。カテゴリカルデータ1変数の母数推定と仮説検定を両方やるつもりだったのだが,推定しか終わらなかった。理解されないまま進んでも無意味なので,学生がついてきているかどうか,いちいち確認しながら進めているのが原因だろう。しかし,最近慣れてきたのでもっと速く進んでもいいと授業評価してくれた学生は1人しかいなくて,他の学生はついていくのがやっとということなので,まだ当分はこのままいくしかないだろう。ただ,進め方としては,社会統計学をパワーポイントで準備するのは無意味に思えてきたので,いきなりhtmlとか,WordとかTeXでプリントを用意するのでもいいかもしれないと思った。
- 帰りも雨が降っていたが,下並榎まで歩いて12:45頃着いたバスに乗り,13:00直前に高崎駅に着いた。弁当として寿司を買い,13:09発あさま号に乗った。鰯の握りは当たりだった。混んでいたが,今日は座れたので,こうして日記を打っている。が,さすがに眠いので,またも眠ることにした。上野の直前で目が覚めた。もはやプロと言えよう。
- 論議も何も無茶苦茶な状態で,テロ関連3法案という有事立法が衆議院を通ってしまった。違憲立法審査権が付随的だという判例が「最高裁判所は、具体的事件を離れて抽象的に法律、命令等が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有するものではない。(最大判昭和27年10月8日、民集6-9-783)」なら,そんな50年も前,戦後すぐのものに縛られなくてもいいのではないかと思う。「裁判所の法令審査権は、国会の両院における法律制定の議事手続の適否には及ばないと解すべきである。(最大判昭和37年3月7日、民集16-3-445)」という40年も前の判例もあるが,最近の立法状況は,与党三党の専横を許していて,決して民主主義とはいえない。立法過程そのものが違憲だという判断だって不可能ではないのではないか。
- 今こそ違憲立法審査権を行使し,この法律は一般法に従う存在である自衛官の生存権を脅かすから違憲だとか,兵站は戦争を続けるための要点なので敵から見れば間違いなく参戦になって憲法9条違反だとか,直接的な判断を示してこそ,三権分立の意味があると思うのだが。
- それにしても,徹夜の後遺症は半端ではなく眠い。今日は早く帰ろうかとも思う。結局いつもの終電1本前になったが。
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