枕草子 (My Favorite Things)
【第714回】 欲望の連鎖(2001年11月21日)
- 往路あさま504号。今日は,明日の講義の準備をするので,おそらく例によって半徹夜になることであろう。
- 講義の資料を作っていると,本から絵や図や写真を取り込みたいことがよくある。以前は切り貼りをしていたわけだが,この数年は全部スキャナでラスタイメージファイルにして,Wordなどに挿入している。スキャナとしてはCanonのCanoscan 300DXというのを長年使ってきているのだが,写真を取り込むときなどに,解像度が低いのと取り込み速度が遅い(SCSI-2接続なので,ボトルネックはインターフェースではなくてスキャナそのものの能力にある)ことが欠点である。
- そんなわけで,時折,新しいスキャナが欲しいなぁと思うのだが,普通のUSB接続のではデータ転送速度が遅そうだし,2400 dpiのではオーバースペックだし本体が大きくて重いので,今ひとつ食指が動くものがなかった。しかし,先頃キヤノンから発表されたスキャナには惹かれた。USB 2.0をサポートしているので転送速度は速いし,解像度は1200 dpiだし,スライドまで取り込めるという優れものである。
- さてしかし。問題はUSB 2.0である。これを生かすには,コンピュータ本体にもUSB 2.0のコネクタが必要である。現在のところ,本体にUSB 2.0のポートがなければ,PCI接続のカードで拡張するのが筋であろう。ところが,ぼくのデスクトップのPCIバスは既に一杯なのである。SCSIカード,LANカード2枚,ハードウェア乱数生成カード,それに音源カードがささっている。例えばAdaptecのDuo Connectを挿そうと思うと,どれか1枚を外さねばならないが,どれかの機能を諦めるという選択はしたくない。マザーボード搭載のAC97は雑音が多いので,音源カードを抜くこともしたくない。
- さてどうするか? 例えば,LANポートを内蔵したマザーボードにすれば,LANカードは1枚外すことができる。どうせマザーボードを変えるなら,現在のSlot A版のAthlonのような発熱が激しく消費電力が大きいマシンではなく,Socket AのMobile Athlon 4(デスクトップで使っているという情報は聞いたことがないが使えるはずだ。もし駄目なら仕方ないのでAthlon XPにする)がいいのではないかと思う。せっかくCPUとマザーボードを変えるなら,デスクトップでシミュレーションができるようにHDDもさらに大容量化したいし,DVD-RAMなどの数ギガバイト以上のリムーバブルストレージデバイスが欲しくなってくる。Duo Connectをつけるとすれば,IEEE1394接続の松下のDVD-RAM/Rドライブなんてのも魅力的だ。
- このように,欲望の連鎖には限りがないようである。最初の歯止めが崩れたら危ないと自覚しているので,とりあえずまだスキャナは我慢しているのだが,いつまで耐えられることか自信がない。
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