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社会調査第11回
「調査の計画と準備・立案・現実化」(2001年6月28日)

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最終更新: 2001年7月26日 木曜日 18時36分


講義概要

調査計画の準備,立案,現実化
これまでの講義で概ね話したので,今回はそれを復習するつもりで小テスト。素材選定から立案までは第2回と第3回でかなり話したし,目的の設定,サンプリングの方法,調査方法の選択,質問紙の作成など,これまでの講義で話したことを踏まえて考えればできるはず。
小テスト問題
  1. WHOが推進している「たばこ対策枠組み条約」を,もし日本が批准することになったとすると,実生活の上でさまざまな問題が起こると予想されます。
  2. あなたが人口24万のT市職員で,「枠組み条約」に関連した条例を制定するための基礎資料として,喫煙に関する意識調査を命じられたとします。実際に調査をするには,その計画書を作って認可を受けねばなりません。
  3. そこで,参考資料(川端裕人「タバコ問題を考え直す」,望星2001年5月号〜7月号)を見ながら,調査目的,サンプリング,期待される結果,質問紙の質問項目を含めた調査計画書を作成してください(まだ批准前の段階での調査とします。予算は十分に使えて,時間は市から指定されているけれども必要十分な時間があるものと考えてください)。

フォロー(解答例)

目的:
枠組み条約が受け入れ可能かどうか知るために,それがもたらす3つの大きな変化について,市民の意識を明らかにする
サンプリング:
成年かどうかで層別し,住民基本台帳から大きめにランダムサンプリングし,さらに喫煙の有無をきいて,喫煙群と非喫煙群別々に第2段階のランダムサンプリングをする
質問項目:
以下の各項目について受け入れられますか,それとも受け入れられませんか?(すべて回答は,例えば3段階または5段階の評定尺度で)
  1. タバコ税の引き上げについて
  2. タバコ広告の禁止について
  3. タバコ自動販売機の設置禁止について