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2013年9月のパプアニューギニア往還記

Copyright (C) Minato NAKAZAWA, 2013. Last Update on 2013年9月23日 (月) at 14:02:50.

【第2日目】 ケアンズで眠気と闘ってからポートモレスビーへ(2013年9月13日)

現地時刻4:55という予定通りにケアンズ着。

ここの仕組みとしては,7時間待ちでも,ポートモレスビーまで荷物をスルーにすることが可能だったらしい。しかも,1時間後に出る便への接続も案内されていたので,可能だったらしい。日本の旅行代理店が発行したがらないだけなのか? 次からは強引に短時間乗り継ぎ便を取ってみよう。

ともあれ,荷物をスルーにできなかった(関空のJetstarのカウンターで,ケアンズで受け取るように言われた)ので,いったん入国し,空港で時間を潰して出国という手続きが必要になった。入国審査には日本人ツアー客が長蛇の列を作っていたので待ち長いなあと思っていたが,汚い大きなバッグを持ってポートモレスビーへ行くなんていう客が怪しかったのか,暇そうにしていた係員の女性からX線検査機器のところに連れて行かれ,X線でよく見えなかったといって,結局預け荷物にしていた大きなバッグは開けて底までさらわれ,一つ一つ説明を求められ,デジカメの撮影済みの写真までチェックされた。直前までマレーシアに行っていたのもいけなかったのだろう。密輸でもしているんじゃないかと疑われた模様。まあ7時間待ちで暇だし眠気覚ましになるのでつきあったが,預け荷物をポートモレスビー行きにできていれば,たんにtransit passengerとしてdeparture loungeに移動するだけで良かったわけだから,Jetstarのカウンターでもっと粘るんだったと後悔した。

さてオーストラリアに入国してしまったからには観光だってできるんだが,まだ早朝だし,10:00にはチェックインしなくてはいけないので,とりあえずInternational Arrivalゲート近くのTRIB'Sという店でサンドイッチとフルーツミックスジュースを買って朝食をとり,空港のベンチでWiFi接続してメール送受信とかオンラインでの仕事とかを済ませた後は,ひたすら眠気と闘っている。

ちなみにWiFi接続の手順は,

  1. WiFiをON
  2. Cairns International Airportに「接続」
  3. ブラウザでアカウント作成。クレジットカードから入金(1000円分のアカウントを作った。一定期間残るので,復路もこのアカウントにログインすれば,そこからtopupできるはず)
  4. 使用額をtopup。24時間/250MBがAUS $6(395円)である。

コーヒーショップでコンピュータ作業をしていたら,突然日本語で話しかけられて驚いた。なんとオセアニア学会で昔から知っている熊谷圭知先生だった。これから乗るポートモレスビー行きの飛行機も一緒だったが,熊谷先生は2,3時間の乗り継ぎ待ちでウェワックへ行かれるそうだ。それにしても奇遇というべきか。

出国手続きの窓口の人が,偶然とは思うが,入国時に詳細な荷物チェックをしてくれた女性で,最初から向こうも笑顔だったが,"Do you remember me?"と尋ねてみたら,"Of course. Only few hours before!"という返事。何時間か前のことには違いないが,大勢チェックしていたらそんなに覚えていないと思うので,きっと彼女にとっても,あれほど綿密に調べたのは珍しいことだったのだと思う。もしかしたら,向こうも暇つぶしをしたかっただけかも?

ポートモレスビー着が30分ほど遅れたが,On arrivalのビザを取得するために100キナ払ってビザ代のカスタマーコピーという紙を貰い,Visa on arrivalと掲示された入国審査の窓口に行ったら,とくに何も聞かれずにビザをパスポートに貼ってスタンプを押してくれた。預けた荷物もすぐに出てきたし,税関も大きなバッグをX線装置に通すだけで通れたので,PNGへの入国はとても楽だった。到着ゲート近くのDigicelの店に行って,いつからかTopUpできなくなってしまったSIMカードをチェックして貰ったら,やはりexpireしているか何かで使えないので,新しいSIMカードを買うように言われた。SIMカードは20キナだというので,80キナ分の通話料TopUpを追加し,100キナ払った。

出口の方に行くと,あまりPNGは慣れていない感じの日本人女性から助けを求められて応じていたので入国に時間がかかったらしい熊谷先生がいらした。お気を付けてと挨拶し,国内線乗り継ぎの方に歩いて行かれるのを見送ってから,Airways Hotelの車を探してみた。徒歩でも5分くらいの距離なのだが,ここはポートモレスビーであり,一般道を少しでも歩きたくないので,さっき買ったばかりのSIMカードを使って,Nokia Jazz 303からホテルに電話を掛け,迎車をお願いした。果たして3分もかからずに迎車が到着し,あっという間にホテルに着いた。

agodaで予約しておいたので,あっさりチェックインできた。部屋がフロントのすぐそばなのは便利だが,もしかすると夜間にうるさいかもしれない。ちなみにやや高級なビジネスホテルくらいの感じなのだが,マレーシアのVistanaが1泊約6000円だったことを考えると,ここの3万円は滅茶苦茶高いと思う。それでもポートモレスビーの安全とされるホテルの中では最安レベルなのだが。Restaurant Bacchusの晩飯(暗いところでNokia Jazz 303で撮影したので写りが悪い)

ともあれ,荷ほどきをし,荷物の整理をしつつ,Nokiaをvaio-saにつないでメール送受信とか。

現地時間20:00近くなったので晩飯に行こうと思っているところ。

ホテルの敷地内にあるバッカスというレストランで食べたのだが,晩飯は素晴らしかった。暗くて本を読めなかったのは誤算だったが,水の代わりにペリエが出てきたし,鶏ムネ肉とハーブをパイ皮で包んで焼いた料理とギリシャ風サラダを頼んだら,鶏料理に時間がかかっているお詫びということでアスパラガスのスープがサービスされたし,そのスープが滅茶苦茶に美味だったし,時間がかかった鶏料理も素晴らしく美味だった。サラダはsmall dishというわりに多かったが,全部合わせて100キナしなかったので,この手のレストランにしてはリーズナブルといえよう。もう一つ素晴らしかったのは,入り口のそばにグランドピアノが置かれていて,生演奏がなされていたことだ。どう見てもパプアニューギニア人のピアニストなんだが,『昴』『心の友』『上を向いて歩こう』『杏奈』といった日本の曲をやってくれたのは感動した。しかもJazzっぽくおかずが入った演奏で格好良かった。それにしても,彼はいったいどこでこれらの曲を習ったのだろう? もっとも,『昴』は東南アジアでよく知られているし,『心の友』は第2の国歌と呼ばれるほどインドネシアで知られているし,『上を向いて歩こう』は『Sukiyaki Song』として全世界的に有名なので,それほど不思議は無いのか。

食後,部屋に戻る前にフロントに寄って,agodaでbookingしたVoucherに朝食が含まれていると書かれていたので,明日はどこで食べられる? と尋ねてみたら,7階のプールサイドでバイキング形式で供されるらしいことがわかった(後でわかったが,これは嘘で,無料ではなかった)。明日の朝は食べに行ってみよう。

しまった。今日のあまちゃんライブは予約録画しておいたのだが,高校生クイズも今日だったとは。いつも県予選で松元深志高校に負けてしまっていた長野高校が,予選突破どころか決勝まで行ったらしいのに,録画設定しなかったのは不覚だった。

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