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個別メモ

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【第406回】 根性なし（2005年11月2日）

• 書類を渡さねばならないことに気づいて，朝，小学校に寄ったのと，後町小にも寄ったので，往路あさま508号。
• 上原ひろみのSpiralを聞きながら，神舘和典『上原ひろみ　サマーレインの彼方』幻冬舎，ISBN 4-344-01056-6（Amazon | bk1）を読んでいると，上原ひろみの凄さに納得がいく。この内容を引き出した音楽ライターも，たいしたものだと思うけれども，ともかく上原ひろみ自身が物凄い，それこそ百年に一人のミュージシャンなのだ。「音楽は，ジャズだから聴くとか，ロックだから聴く，というのではなくて，聴いた人が，ブルッと心を震わせるか，そうでないか。それが大切だと思うんですよ。私がリスナーとして聴くときもそれが大切だし，つくる立場でも，カテゴリーに関係なく，リスナーの心がブルッと震えるような作品にしたい」という言葉の通り，BrainにしてもSpiralにしても聴いていると心が震える。ただし，本書から得た最大の収穫は，「サナギ期間」の話である。上原ひろみは，「自分のライバルはまずは昨日の自分だから，絶対に昨日の自分以上の演奏をしなくてはダメ。でも，あの三か月は，それがまったくできなくて……」と語り，そういうときに心がけることとして，「いつもの倍，ピアノを弾きます」と言ってのけるのだ。続けて言う言葉が，また奮っている。「ただサナギ期間は，それが長ければ長いほど，抜けたときにも大きなステップアップが待っています。だから，絶対に途中で投げ出してはいけない。逃げてはいけない。音楽以外の気分転換なんかやっても，解決にはならないからです。正面から向き合います。いつもの倍，音楽のことを考えて，いつもの倍ピアノを演奏するほかにはないです」。音楽以外のことにも通じる名言だと思う。さすがに一流の人は違う。野球もそうだと思うし，研究も実はそうなんだが（西浦さんの日々之勉学メモを拝読しているとそう思う），論文が門前払いをくらってしまったりすると，つい凹んで気分転換だとか雑用があるからとか言い訳して他のことに逃避してしまうのが，ぼくのダメなところなんだな。
• メールを打ったり書類を書いたりしていると，あっという間に時間が過ぎて，既に15:30である。それにしても，門前払いを食らった論文はどうしようか。ちょっとネタがネタだけに，この時期に出版すると物議を醸すかもしれないので，もしかすると，そのために腰が引けてしまった？　と邪推したくもなる。もしそうなら，英訳して専門家しか読まないようなメディアに投稿した方がいいのだろうか？
• PukiWikiを動かしているのでPHPは重要なわけだが，重大なセキュリティホールがあったそうなのでPHP4.4.1にアップデートしなければ危ない。コンパイルのときに注意しなくてはいけないのは，
  

  ./configure --with-apxs2=/usr/local/apache2/bin/apxs --without-mysql --with-pgsql=/usr/local/pgsql --enable-mbstring

  
  と，configureにいろいろオプションをつけなくてはいけないことだけで，後はごく平穏にアップデートできた。
• さて作業を続けよう。ともかくやるべきことを１つ１つ片付けていくだけだ。
• 復路は終電あさま533号。最相葉月『いのち　生命科学に言葉はあるか』文春新書を読み始めたが，睡魔に負けて軽井沢過ぎくらいから眠ってしまった。

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