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【第594回】 昆虫採集から東京出張へ(2006年7月17日-19日)
- さて月曜の海の日は雨がかなり強く降っていたわけだが,それでも娘が起きてきて合羽を着こんで気合十分なので,仕方なく付き合うことにした。行きは長野電鉄で信州中野まで行って,タクシーで北信濃ふるさとの森文化公園に着いた。こんな雨の中を何かイベントでもあるんですか,とタクシーの運ちゃんに聞かれたが,ただの昆虫採集なので,いえ,別に,と答えるしかなかった。さぞ酔狂な親子と見られたことだろう。で,シトシトと,時にザァザァと降り続く雨の中を,傘をさして広葉樹の樹液がでているところを中心にうろつきまわったわけだが,気温が低くて樹液も白っぽくなっているし,甲虫類なんてキマワリくらいしかいやしなくて,木の洞の中にはゴキブリとハサミムシがべたーっと張り付いているだけだし,たまに勢い良く動いているかと思えばスズメバチだったりツバメだったりで,徒労の2時間であった。さしもの娘も気を落として,仕方ないから帰ろうかと,今度は上今井駅の方に歩き始めた(しかし諦めきれないらしく,「カブトーでてこーい,クワガターぱっしょーん」などと妙な歌を歌いながら歩く娘であった)。と,千曲川にかかる橋に近づいたときに,奇跡が起こった。何と道端の草の上に,立派なカブトムシ(オス)が凝っと止まっていたのだ。狂喜して取り押さえ,持参した小型のプラ水槽に入れたことは言うまでもない。どうやら,夜のうちに橋の電灯に惹かれて飛んできたものが,朝になっても気温が低くて動きが鈍いまま取り残されたもののようで,橋にさしかかると,さらにもう1匹のカブトムシ(オス)と,コクワガタ(メス)が落ちていた。娘は5匹欲しいなどと言っていたが,こんな悪天候の中,3匹も捕れたのだから良しとすべきであろう。
- 帰宅後は中型のプラ水槽に去年からあるカブト・クワガタの土というやつを入れて飼育環境を作り,3匹を入れてご満悦の娘なのであった。疲れ果てて昼寝をした後,妻とカレーライスを作って晩飯とし,その後荷造りをして東京に向かって出発した。統数研から,火曜朝のために,月曜から東京に来ておいて欲しいとの要望なので仕方が無い。まあ,かなり雨が降り続いているし,火曜になるともっとひどくなるらしいので,新幹線が停まったりする可能性もゼロではないから,安全のため仕方ないことだ。終電あさま554号で大宮まで行って埼京線に乗り換え,板橋区の北の外れにある親の家に着いたのは23:30頃だったと思う。
- 火曜は7:00起床。板橋から広尾に行くには,都営三田線で日比谷に出て日比谷線に乗り換えるのだが,久々に東京のラッシュを体験して大変にくたびれた。疲れという意味から言えば,板橋から行くよりも,新幹線で長野から東京駅まで眠って行って,東京駅から丸の内線で銀座に出て日比谷線に乗り換えて広尾,というルートの方がずっと楽だと思う。公開講座は10:00スタートなので新幹線でも楽に間に合うし,やはり月曜から東京という要請は断るべきだったかもしれない。ともあれ,講座自体は,受講生は20人余りと少なかったものの,熱心な方が多くて,講義のやりがいがあった。火曜の講義終了後,質問に答えたりしてから大手町に出て,みずほ銀行で現金を引き出し,紀伊国屋書店で本を何冊か購入。中では,慶應義塾高校硬式野球部監督の上田誠さんが書かれた『エンジョイ・ベースボール』NHK生活人新書,ISBN 4-14-088180-1(Amazon | bk1)が素晴らしい(ってまだ読了していないが)。実は紀伊国屋書店で,川端・岸・汐見『「パパ権」宣言!』大月書店を探したのだが,見当たらなかったのは残念だった。大手町から帰りの都営三田線も異様に混んでいて,ああ,これが東京のラッシュだったんだなあと思いながらも,ともかく疲れ果てた。
- 水曜も親の家を8:15頃出て広尾に向かったのだが,やはり三田線はラッシュで(それでも火曜の復路よりはマシだったが),行くだけで疲れ果てた。しかし今日も講座自体は大変やりがいがあった。終了後,この講座の依頼元である中野教授の研究室に伺って,珈琲をごちそうになりつつ暫く話し,17:30頃統数研を出て大学に向かった。18:12に東京駅を出るMaxとき号で高崎に出るまでは順調だったのだが,大雨のせいで上越線も両毛線もダイヤが大幅に乱れていて,前橋からバスに乗って研究室に着いたのは20:00近かった。本を何冊か置いて,息子がキャンプで使うという寝袋をもち,出張中に届いていた(結局今回もご恵贈いただいてしまった。ありがとう>川端),川端裕人・岸裕司・汐見稔幸『「パパ権」宣言!』大月書店,ISBN 4-272-41172-1(Amazon | bk1)をザックに入れ,最低限必要なメールの返事を打ってから帰途に着いたのは21:00近かった。バスということは21:30頃までないわけで,電話で息子から頼まれた書道の筆をSATYで買ってからバスに乗った。前橋駅には順調に着いたのだが,両毛線の上りが3分遅れであり,この致命的な3分遅れのせいで軽井沢行きの復路あさま551号にはタッチの差で乗れず,こうして高崎で1時間近く待ちながら3日分のメモを打つ羽目に陥ってしまったのだった。
- そういうわけで復路あさま555号。随分久しぶりに帰宅する気がする。
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