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個別メモ
Latest update on 2012年3月5日 (月) at 10:54:46.
【第2030回】 判断の前提(2011年11月8日)
- ヒトが合理的に判断できることを前提とするならば,自由化を推進する方向性はビジネスチャンス(国内ではほぼ飽和している)を広げ,無駄をなくすことにつながるだろうから,「賢い」人がTPP賛成するのだろう。この前提を表だって否定できないから反対派や慎重派の議論は歯切れが悪くなる。しかし,敢えて書いてしまうと,宣伝によって売り上げが伸び続けるような社会で,この前提が成立するなんてことは,ぼくには到底信じられない。もちろん正攻法を取るなら,教育の充実によりこの前提を成立させるべく努めるべきなのだろうが,筋が悪いことに,合理的判断ができないマスの存在は,モノが満ち溢れて需要の自然な伸び代がほとんどない社会において,需要を作り出すために使えるバッファなので,TPPに賛成する「賢い」人が,そのマスを無くす方向に舵取りすることはないと思うし,仮に教育の充実をしようとしたところで,自分で学んだ上で合理的な判断をしようとせず,何か頼れそうな他者の判断に従うことを望む人たちがその態度を変えるとは思えない。もっといえば,変えることがその人たちにとって本当に幸せなのかもわからない。別のポイントとしては,貿易自由化が国際分業による合理化につながるという議論は,流通のエネルギーコストを無視しているのではないかとも思う。ぼくは生態学者のはしくれとして,地球人口はこれ以上増えない方がいいと思うし,そのためには経済規模を縮小して地産地消する社会(その極相は地域生態系ごとに異なるはずだと思う)にソフトランディングできるような方法を考えるべきだと考えているので,多少貧しくなってもいいので,ヒト・モノ・カネ・社会保障システムなどの流通のバリアは残すべきと思う。それは決して単なる先細りではないと思う。以上,素朴な感覚として。
- まずは北関東医学の校正委員の仕事から。午前中などあっという間に終わってしまう。
- 昼食後,大学院教務委員会。いつもより議題が少なくて早く終わった。一つ仕事が降ってきそうな可能性があったが,別の解決策が示されて助かった。
- その後は再び北関東医学の校正委員の仕事。某論文直しもやりたいし,昨日の統計演習の課題にミスがあったのを早く修正したいのだが。
- 校正仕事膨大すぎ。こんなの昨日貰って今日締め切りなんて無理に決まっている。
- SDカードスロットが付いている親の家のテレビにjpgファイルを表示させようとして,同じような解像度なのに表示できるものとできないものがあったのは何でだろうと考えていたのだが,どうもjpgでもprogressive形式だと表示できないという問題だったようだ。
- 熱帯医学会のMLに理事長から流れたメールで,東京大会は700名も参加者があった旨と合同開催だった国際保健医療学会の若手(とくに学生)が元気だったことが書かれていた。来年は帯畜大だそうだ。来年は人類学会と重ならないでほしい。
- 疫学勉強会はnested case-control studiesだけ。しかし,ここをきちんと把握できると強いはずなので,時間をかけて皆が納得するまでdiscussionした。来週はp.76のdensity case-control study designだ。
- 来年のUseRはVanderbilt大学で6月12日から15日まで行われる。VanderbiltといえばPSの開発元でもあるし,Nashvilleにも行ってみたいところではある。ただ,人口学会の東京大会とはバッティングしないが,問題は講義とバッティングしないかだな。
- 19:40過ぎ,漸く北関東医学の校正委員仕事が終わった。しかし事務局は閉まっているので,明日の朝に提出するしかない。疲れ果てたので今日はもう帰ろう。
- 復路あさま549号が不思議に混んでいた。何かあったっけ?
- のあのわの方向性って,さかなの音数を増やして少しpopにしたような感じかも。それにしてもCampolanoは気持ちいいなあ(とくに,Lupinusという曲のメロディーライン,ギター,pocopenさんの声が醸し出すアンサンブルの気持ち良さといったら無上だ)。初期の前衛性からすると嘘みたいに聴きやすいのだけれども,良く聴くと油断できない緊張感を孕んでいる,という感じ。
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