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EdMaxフリー版についてのTips

最終更新: 2007年 10月 26日 (金曜日) 11時19分

このページには,かなり安全で高機能で無料で公開されているWindows用MUAであるEdMaxフリー版をインストールしたり使ったりする上で役に立ちそうな情報をメモしていく。

必要なツール・役に立つかもしれないツール

EdMaxフリー版のダウンロード:ここから。2003年7月2日付けで,[memo:6145]複数のメールソフトに不適切なセキュリティゾーンが適用される欠陥と,添付ファイル名にタブ文字が含まれていると受信エラーになる問題に対処したVer2.85.4Fがリリースされた。フリー版ユーザはすぐにバージョンアップすべきと思うが,何かの事情ですぐにバージョンアップできない人は,設定メニューのメーラ設定の表示の「HTMLメールを表示」がチェックされていない状態にするべきである(デフォルトでそうなっているが)。

さらに2003年7月16日付けで,添付ファイル指定関連のセキュリティホールに対策した2.85.5Fがでたので,そちらにバージョンアップすべきであろう。

その後,2005年5月26日付けで,mailto:URL関連のセキュリティホールに対応した2.85.6Fが出ていたが,SSL非対応なため群馬大学のアカウントを学外から使うことができず,このページもずっと放置していた。ところが,2007年8月17日に,SSL対応かつVista対応した2.86.1Fがリリースされていたことに10月末になって気付いたので,このページにもメモしておく。ただし,起動時に毎回EdMaxのサイトにアクセスしてGet Edcom Infoが表示されるようになったらしい。

もっとも,自分自身は,群馬大学に異動してからSSLがないと話にならないため,この4年間ずっとSylpheedを使ってきて,もはやEdMaxには戻ろうという気にならないので,このページにも新しい情報は追加していないことを断っておく。

Outlook Express(以下OE)からEdMaxフリー版へのメールの移行には,IE2EDBXtractなどが使えるかもしれない(たぶん2002年10月8日現在では,OutlookExpress-To - OE/5/6 Multi Converterが良さそう)。使えない場合は,OEの画面からメールを外部のフォルダにドラッグ&ドロップしてemlという拡張子のファイルとして保存し,MailExpを使ってUNIX mbox形式に変換する。MailExpはVisual Basic 5で書かれているのでVB5のランタイムライブラリ(SP3)も必要。

EdMaxフリー版のインストールと初期設定

インストール
▼ダウンロードしたファイル(emf2861f.exeというような名前)をダブルクリックして実行すると,「EdMaxフリー版セットアップ」と題されたウィンドウが出てきて,インストール先のフォルダを聞いてくる。通常はそのままOKを押せば,必要なファイルが自動的にコピーされ,スタートメニューにEdMaxの実行ファイルとヘルプファイルが登録され,インストール完了。
▼バージョンアップ(2.84.7F→2.85.1F)は,常駐している場合はそれを終了させておくことさえ忘れなければ,emf2851f.exeをダブルクリックして実行し,OKを押すだけで完了する。2.84.7Fでしていた設定が消えることはないようである。
▽なお,フリー版ではメールデータが溜まるディレクトリは,EdMaxのプログラム本体があるディレクトリの中に固定されているが,サウンドファイルの設定さえ変えれば,プログラムごと移動することは可能だとFAQ(定番機能の22番)にあった。つまり,デスクトップ機とノートパソコンでメールフォルダを同期させているような場合は,プログラムごと同期させればよいということだ。一考に値する。もっとも,同期させないで,ノートパソコン側では受信してもサーバから消さないという使い方でも問題ないわけだが。
アカウント設定
▼スタートメニューからプログラムのEdMaxのEdMaxを選ぶとEdMaxが起動するが,そのままでは階層が深くて呼び出すのが面倒なので,最後に選ぶEdMaxのアイコン上でマウスの右ボタンを押してデスクトップにドラッグし,マウスの右ボタンを離したときに表示される選択肢から「ここにコピー」を選んでデスクトップに出してしまうと良い。
▼起動したEdMaxは,メインウィンドウを表示しているので,一番上のメニューラインの「設定」から「アカウント設定」をマウスで選び,画面の「SMTPサーバー名」,「POP3サーバー名」,「POP3ユーザーID」,「POP3パスワード」,「名前」,「メールアドレス」の欄に必要な情報を入力し,「アカウント名」の欄に適当な名前(この欄はEdMax上でアカウントを識別するためだけに使われるので何でも良い)を入力してOKを押せば,アカウントの必要最小限の設定は完了。
署名の設定
▼上と同じく「アカウント設定」をマウスで選んだ後,「受信」というタブを開く。
▼そのウィンドウの右側中央付近に「署名」というボタンがあるので,それをクリックすると新たなウィンドウが開く。
▼タイトル欄に適当な名前をつけ,内容欄に署名内容を登録して「追加」ボタンを押すと,一覧にそのタイトルの署名が追加される。後で署名内容を変更したときは,内容欄を編集してから「置換」ボタンを押す。その後,OKボタンを押せば,送信メール編集画面を呼び出したときに,自動的にここで作成した署名が書き込まれている状態になる。
▼署名欄ではマクロが使え,日付などを自動挿入できる。詳細は,署名編集ウィンドウの右下にある「ヘルプ」というボタンをクリックして得られる説明を参照。
基本操作(受信・返信・送信)
▼メールの受信は,受信したいアカウント上で,メインウィンドウの「ファイル」から「メッセージの受信」を選ぶか,CtrlキーとGキーを同時に押すか,あるいは「ファイル」メニューのすぐ下にある受信アイコンをクリックする。
▼メールの返信は,返信したいメールがプレビューされている状態で,「ファイル」から「差出人に返信」を選ぶか,CtrlキーとRキーを同時に押すか,あるいは「設定」メニューの下にある返信アイコンをクリック。そのメールが引用された形の返信メール作成タブが開くので,編集後に「ファイル」メニューの「直ちに送信」を選ぶか,緑色の四角の上に黄色の上向き矢印が載っているアイコンをクリックする。
▼メールの新規作成は,メインウィンドウの「ファイル」から「新規メッセージ」を選ぶか,CtrlキーとNキーを同時に押すか,あるいは「ツール」メニューの下にある新規作成アイコンをクリックする。送信メール編集終了後に実際に送る方法は返信と同じ。
▼ファイルの添付は,送信メール編集中のウィンドウに,添付したいファイルをエクスプローラなどからドラッグ&ドロップするだけ。
受信が途中で止まってしまうメールへの対処法。EdMaxフリー版は添付ファイルをデコードして特定のフォルダに格納する仕様になっているため,Macintoshから送られてきた添付ファイルの名前がWindowsでファイル名として扱えないものである場合,ファイルが作れないというエラーを起こして停止してしまう(EdMax更新履歴によれば,シェアウェア版のver 2.93で「・添付ファイルの拡張子名によっては、そのメッセージを表示しようとした時点でフリーズする件をしないように対応しました。」とあるので,シェアウェア版を買えばいいのだろうが)。結果として,それ以降届いたメールを受信できなくなってしまう。解決策として,メールサーバにssh接続してエディタでスプールの当該メールを削除,という荒業で対処していたのだが,これでは管理者の負担が大きすぎるので,何とか別の対処法を考えねばならなかった。要するにサーバ上から特定のメールを選択削除できればいいので,そのときだけ別のソフトを使えばいいわけである。探してみたところ,nPOP-QMailEraserLightBird (mini)POPAidDelete on Serverが使えそうだと思われた。LightBird (mini)はインストール操作が必要らしいということはレジストリをいじりそうな気がしたので使わなかった。山勘でまずPOPAidを使ってみたら,BC++を使っていてセンスが良いソフトだったし,期待通りの動作はするものの,パスワードを覚えさせられない仕様になっているので,多くのユーザには採用されないであろうと思われた(もっとも,滅多に使わないはずだから,それでもいいかもしれない)。nPOP-Qはパスワードも覚えてくれるし,狙い通りの動作をしてくれたが,このためだけに使うのはややオーバースペック(=役不足)かと思われた。MailEraserは,ちょうどこの目的にぴったりのソフトだと思った。動作もわかりやすく,多機能すぎて悩むということはなさそうなので一般ユーザに向いているかもしれない。ただ,動作速度が若干nPOPQの方が速いように感じた。Delete on Serverも狙い通りの動作をしてくれるし,直感的にわかりやすいインターフェースになっているが,設定をレジストリに記憶するのが痛い。MailEraserもレジストリに使った痕跡が残るが,EdMaxと同じ程度なので問題はない。Delete on Serverはアカウント情報までレジストリに書いてしまうので,ちょっとまずいと思う。結論として,nPOP-QかMailEraserを薦めることにしようと思う。
セキュリティ向上のために
▼EdMaxのサイトのウイルス対策に書かれている通り,EdMaxは,html形式で送信されたメールをプレビュー画面には表示しない。EdMaxで受信すると,htmlの部分は,Attach????.html(????の部分は数字のことが多い)という添付ファイルとして扱われる。OE5やOE6はhtml形式のテキスト部分と同一内容のプレーンテキストもメール本文として同時に送ってくるので,プレビュー画面にはテキストの方が見えているので,通常はAttach????.htmlという添付ファイルは無意味である。開かずに無視して良いだろう。
▼適切なフィルタリングをするとSPAMも読まずにサーバ上で削除することができて便利。「設定」メニューの「フィルタ」タブで,フィルタ処理を「常時行う」にして,必要な条件を設定する。同じ発信元から迷惑なメールが続いてくるときは,ここで,「発信元がそのアドレスの場合には読まずにサーバ上で削除する」という設定をすることもできる。

Outlook Expressで受信済みや送信済みのメールをEdMaxに移す方法

Outlook Express 4またはそれ以前の場合
MailExpを起動して,入力ファイルとしてInternet Mail and NewsまたはOutlook Express 4形式を選び,出力ファイルとして標準UNIX From形式メールボックスを選んで変換すれば,EdMaxの「ファイル」の「インポート」から取り込めるmbxファイルができる。
OE5の場合
OE5のメールフォルダにある圧縮ファイル(dbxという拡張子がついているファイル)のうち,必要なものを任意に作ったフォルダにコピーして,IE2Eなどを使ってそのフォルダの圧縮ファイルをmbxという拡張子のUNIX mbox形式に変換すると,EdMaxの「ファイル」の「インポート」で取り込むことができる。
OE6(とくにWindows XP上)の場合
これまで使ってきたメールのフォルダ内がエクスプローラでは見えないので,Outlook Expressの受信を開いて,移行したいメールを全選択して任意のフォルダにドラッグ&ドロップし(ただし,同一Subject名のメールがあるときは,一つしか保存されない),できたemlファイル群をMailExpで「プレーンテキスト形式から標準UNIX From形式メールボックス」としてUNIX mbox形式に変換すれば,EdMaxの「ファイル」の「インポート」で取り込むことができる。

アドレス帳を移すには?

(操作1)OE5の場合,アドレス帳をCSV形式のテキストファイルにエクスポートすることができる(OE5の「ファイル」→「エクスポート」→「アドレス帳」→「テキストファイル(csv)」を選んでエクスポート)。ファイル名はoe5adrs.csvなどと適当につけ,名前と電子メールアドレスとメモの3項目だけチェックボックスをONにして完了ボタンを押しますと,oe5adrs.csvという名前のファイルが元のアドレス帳と同じフォルダにできる。

(操作2)次に,このファイルのコンマを改行に置き換えたファイルoe5adrs.adrを作る。これはテキストエディタの検索置換コマンドを使うか,Perlなどでやれば一瞬でできる。

(操作3)できたoe5adrs.adrを,EdMaxをインストールしたディレクトリのAddressというサブディレクトリ(通常は,C:¥Program Files¥EdMax¥Address)にコピーすれば,EdMaxのアドレス帳として使える。


リンクと引用について

Correspondence to: minato@ypu.jp.