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OpenOffice.orgについてのTips

最終更新: 2009年 9月 4日 (金曜日) 11時22分 (2.0.2)

このページでは,Sunが公開しているStar Officeの技術を元にしてオープンソースのコミュニティで開発された,ほぼStar Office 6(アジアではStar Suite 6)と機能的に同等なOfficeソフトであるOpenOffice.orgについてのTipsを扱う。

2002年7月17日(日本時間)に,OpenOffice.orgのバージョン1.0.1公開が正式にアナウンスされた(ダウンロード先一覧)。7月26日現在,慶應のミラー(下記)や,上の一覧からリンクされているkddlabsの公式ミラーにも,Ringサーバにも日本語版も載っている(OpenOffice.org用ftpディレクトリトップWindows用日本語版1.0.1:詳しくは日本ユーザ会のサイトのリンクを参照されたい)。

2002年10月8日火曜だったと思うが,Developer Build 643がリリースされた。Native pdf出力ができるようになったと書かれていたので,RingのミラーからWindows版をダウンロードしてインストールしてみたが,Native pdf出力機能がついたのはWriterだけで,しかも日本語と罫線が入ったドキュメントでやったのが悪かったのか,回復不能なエラーを出して落ちてしまった。和英混在時に変なところで改行されてしまうのが直ったらしいのだが,どうも不安定なので1.0.1に戻してしまった。現状でもpdfへの変換はいくつかの方法でできるが(下の方の「DrawについてのTips」を参照),やはりNativeでサポートして欲しいものである。

2002年11月22日(日本時間)に,新しいDeveloper Build 643Cがリリースされた。おそらく1.0.2のリリースも目前と思われる。PDFエクスポート用のツールバーボタンが付いたとか目次用にハイパーリンクがサポートされたとかいうのが改善点らしい。もっとも,まだ1.0.1より不安定でクラッシュする危険は高いから,お気楽ユーザにはお薦めしないと書かれていた。11:24の時点ではまだRingのミラーには載っていないが,643C: Developer Releaseに載っているリストの,例えばUSAのSF1からはダウンロードできた。で,インストールしてみたら,pdfを作るボタンができていて,Drawで1.0.1で作っておいたファイルを読み込んで,このボタンを押したら,何の問題もなく,日本語を含むpdfファイルができてしまった。素晴らしい!!

2002年11月23日(土)になったら,Windows版まで含めて全部Ringのミラーにも入ったので,日本のユーザはそちらからダウンロードした方がいいと思う。

2003年1月21日に,Native Language ProjectリーダーのLouis氏から1.0.2英語版について「バグフィックス主体で新機能追加はないマイナーアップデートだけれど,従来より速く頑健な筈だ」という報告がMLに流れた。が,1バイト系の文字と2バイト系の文字の区別ができない状況では使いにくいので,やはり当面はDeveloper Build 643Cを使い続けようと思う。

2003年3月27日に,1.1βのリリースがアナウンスされた。これは643Cベースな上に,Flashの出力機能までついた筈なので乗り換えようと思う。

乗り換えてみたのだが,Word 2000で作ったA4の文書を読み込むとPage設定がLetterになってしまうという,643Cにはなかった妙な動作をするので困っている。一旦FormatのPageでPaperをA4にして再保存すれば,Word形式でもA4設定は維持されるので,インポートフィルタのバグではないかと思われる。1.1βより後に出た644m7でも同様なので,643Cに戻そうかと思う。少なくとも643Cで不都合を感じていない人は,Flashを作りたいのでない限り1.1βにする意味はあまりなさそうに思う。

2003年4月4日に,OpenOffice.org 独自ビルドプロジェクトが開設された。リソースを日本語化したWindows版バイナリを独自にビルド(ソースとリソースからコンパイルして実行ファイルを作る作業)するという趣旨のもので,選択肢が増えるのはありがたい。Wordのインポートフィルタはどうなっているだろうか?

2003年4月26日現在,独自ビルドプロジェクトから,Word 95/6.0のインポートを可能にしたフィルタを組み込んだ日本語版Windowsバイナリ(インストール時の説明もすべて日本語だし,デフォルトフォントもMS P明朝とかになっている)が出ているのだが,これで問題のWord形式A4文書を読み込んでも,やはりLetterサイズになった(MS Word 2000のA4ファイルでもLetterにならないものもある。しかし,このファイルも,StarSuite 6.0PP3でもOOo Developer Build 643CでもA4として読み込める)。Developer Buildでは644m11というのが一昨日出ているが,やはり症状は同じだった。他に困っている人はいないのだろうか? MLにレポートしようと思っても何故か配信されないし,どうしたものか。

2003年7月24日,1.1RCではpdf出力のバグが直っているという情報を日本ユーザ会のサイトで読み,もしやと思って独自ビルドプロジェクトのダウンロードページからOOo_1.1RC2_Win32Intel_install_ja_curvirgo_20030710_snapshot.zipをダウンロードしてインストールしてみたら,横書きpdf出力のときに特定の文字が90度傾いてしまうバグが直っていただけでなく,上述のA4を勝手にLetterに変えてしまうことがあるバグもfixされていたので,日本ユーザ会版1.1RC2jaに乗り換えた。

2003年9月30日,1.1RC3で重要なバグフィックスがいくつもあったという情報を得たので,1.1RC5の独自ビルド版(OOo_1.1rc5_Win32Intel_install_ja_curvirgo.zip)をダウンロードしてインストールしてみた(もちろん,その前にRC2jaはアンインストールした)。何も不都合はないようだ。

2003年10月1日,RC5とまったく同じものが,正式版1.1としてアナウンスされた。とりあえずこのバージョンで実用レベルに達したと言っていいのではないか。日本ユーザ会の活用ページにある導入ガイドは,ファイルサイズは大きいが丁寧に書かれていて参考になると思う。

2004年6月23日,正式版1.1.2日本語版がダウンロード可能になっている。

2005年1月17日,正式版1.1.4日本語版ユーザ会独自ビルド版1.9.m70がリリースされたらしいけれども,ぼくは1.1.2で不都合はないので,まだアップグレードしない。

2005年4月13日,1.1.4以前と2.0ベータに,細工が仕掛けられたMS-Word形式のファイルを読み込むとバッファヒープオーバーフローエラーで任意のコードを実行させられてしまうという脆弱性があることがわかり,1.1.4用には当該モジュールについて対策が施された差し替え用ファイルがベータテスト中だけれども,当面は,怪しげなファイルは開かないということで対応していくのがベストであろう。対策された1.1.5リリースがあるかもしれないし,2.0も正式公開時には対策されたものになると思われる。2005年4月14日にユーザ会MLに流れた情報では,2.0系Developer Buildの最新は,1.9.m93にランゲージパックを当てると得られる。Base関係など,機能改善やバグフィックスがいろいろなされているようだが,試している暇がない。なお,15日になってLouis氏がannounce-MLに流した情報によれば,2.0系は1.9m95からはこの脆弱性がfixされたものになるとのことだ。なお,2005年4月17日にユーザMLに流れた情報によると,1.1.4リリース用のセキュリティパッチが公開されたそうだ。

2006年5月31日現在,最新版は2006年4月にリリースされた2.0.2である。2.0から,ファイル形式がオープンドキュメントというものになった。基本的に仕様が公開されていて,Calc,Writerなどそれぞれ拡張子は違うのだが,どれもxmlで記述された複数のファイルがzip圧縮された形が基本と考えられる。国際的な標準化団体が標準仕様として採用している点が安心できる。また,MS Officeとの互換性も1.*のときより向上したように思う(例えば,Wordの書式が入り組んだファイルをWriterで開くと,大抵の場合はレイアウトが大きく崩れるが,書式→ページ→標準の文字数を使うとすると,ほとんどWordと変わらない状態になることが多い(多少のズレは残るが)。

2007年10月4日現在,2.3.0日本語版が正式リリースされている。このバージョンではグラフ作成機能が大幅に向上したとのこと。

長い間このページを放置してしまったが,2009年9月4日現在,3.1.1が最新である。まだ完成とはいかないがpdfをインポートする機能もアドオンとしてついている。昨日のたけしょうのぼやきからリンクを辿ってOOoLatex4.00betaをインストールし,OOoLatexを使って作った数式とOOoの数式エディタを使ったものを比較(リンク先はOOoのImpressのファイル)してみた。簡単さはほぼ同等(OOoLatexで作った数式画像も,選んでからメニュー左上にあるEquationをクリックすると再編集できる)。OOoLatexの方はpngとemfが使えるはずだがgsが8.54なのが悪いのか,エラーが出てemfは使えないのでpngを使わざるを得ない。けれどもサイズは小さいし,何と言っても圧倒的にフォントがきれいなのでOOoLatexを使う意味はあると思う。数式エディタをカスタマイズしてフォントを変えれば対抗できるか? とも思ったが面倒なのでパス。

OpenOffice.orgの参照情報

OpenOffice.org 初めての人のページ

インストール関連

日本語を扱うために

Impress(プレゼンテーション)についてのTips

Calc(表計算)についてのTips

Draw(線画の描画,というか作図ツール)についてのTips


リンクと引用について

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