枕草子 (My Favorite Things)

【第62回】 札幌一泊二日の旅(1998年9月14日;9月19日写真追加)

札幌大通り公園の噴水(Water fountain at the Ohdori park in Sapporo)

土曜,日曜と1泊2日で札幌まで行って来た。札幌学院大学で行われた日本人類学会の年次大会で発表するためである。往復の飛行機や電車やバスで時間があったので,本を3冊読むことができた。それだけでも収穫大だが,昨日の午前中に行われた遺伝関係の発表に面白いものがいくつもあった。大通り公園(右写真)も美しかったし,行った甲斐はあったといえよう。しかし…疲れた。


土曜の朝4:30に家を出て,御徒町までタクシーに乗り,御徒町から京浜東北線で浜松町へ,モノレールに乗り換えて羽田空港に着いたのは5:40頃だった。飛行機は6:25発なのであまり時間はなく,ともかくチェックインしてゲートを通過。自販機で烏龍茶を買い,本を読みながらボーディングを待つこと5分あまり。乗ってしまうと1時間半もしないうちに新千歳空港に着いた。ちなみに,ANAの軽食はチキンサンドと珈琲。8月にJALで同じ時間帯の飛行機に乗ったときはおにぎりと烏龍茶だったが,ぼくはどちらかといえばJALの方が好みだ。

新千歳空港からJRで札幌へ出て,札幌から岩見沢方面行きの各駅停車に乗って会場である札幌学院大学がある大麻(おおあさ)で降りた時は,既に9:30となっていた。徒歩7分で会場に着き,慌てて受付を済ませ,スライドと英文要旨を受け取る。11時からの発表に,なんとか間に合った。やれやれである。発表はなにごともなく済み,しばらくして昼休みとなる。高い弁当は避けて,生協食堂で食べる。美味なのは,やはり水が良いせいかそれとも眺めが良いせいか。

午後のセッションが終わって総会,懇親会に参加する。懇親会で感心したのは,札幌学院大学の学長の話と料理がおいしかったこと(とくに石狩鍋は美味だった)。驚愕したのは「アトラクション」として札幌学院大学チアリーダーの演技が行われたこと。いや,決してその内容が悪かったわけではなく,彼女たちは一所懸命やっていたと思うし,すばらしいものだったとは思うのだが,大半が酔っぱらった中年男性であるような観衆に見せるものではなかったのではないかと思う。さらにいってしまえば,学会の懇親会になぜアトラクションが必要なのか,今ひとつわからないのである。

ともあれ,懇親会は終わってバスに分乗して札幌駅に出た後,ホテルの23階にある回転展望バーでさらにちょっと飲みつつ,札幌の夜景を楽しんだ。使い古された表現だが,まるで眼下に星をぶちまけたような,そんな夜景は,いやがおうでも札幌を好きにさせてしまう。明日もあることだし,と解散して,中央区大通西8−1のホテルセンターパークにチェックインしたのは23:00近かったか。

そのまま熟睡して,翌朝目覚めたのは6:00頃だった。このホテルは,内風呂のある部屋と無い部屋があり,無い部屋だと朝食つきでも6,000円という安さである。内風呂の無い部屋に泊まったぼくとしては,当然のことながら7階の大浴場に行ったわけである。ここの大浴場は一晩中湯が沸いているとのことだったので,早朝なら空いているだろうと読んで行ったのだが,これが大当たりで,広くてきれいな風呂をほとんど独り占めできたのだった。ほくほくしながら朝食を食べに行ったら,これがまた500円とは思えない出来の良さで,バイキング形式で和食をとったのだが実に美味であった。部屋からの眺めが良くなかったけれど,それを除けば非の打ち所のない宿であった。

チェックアウトしてから大通り公園の中を歩いて地下鉄大通駅まで,なんかのお祭りらしく,仮設テントが多いのはいただけないが,創作花壇が良い眺めだった。その後地下鉄とバスで会場に行き,発表を聞いてから帰途についた。途中,大通駅のところで喫茶店に入って久々にネルドリップを見られたし,北菓楼の夢きららと六花亭のマルセイバターサンドと夕張メロンチョコのお土産も美味だったし,今回はいい旅だった。いや,もちろん一番重要だったのは,面白いディスカッションができたことだけどね。


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