あーあ,雨だよ。いやだなあ。
実は今日から年に一度の学生実習なのである。今年からやや内容が変わったので,初日は試行錯誤もあるだろう。そんなわけで,始発電車にのるために,雨をついて自転車を漕いできたのだ。だから冒頭の発言になったわけ。実習でも,ぼくの担当パートではないが,屋外での測定があるから,雨は嫌なのだけれど。
さて,解題に入る。最近,新幹線の中では,10年以上使っているWalkman DC2でテープを聴いている。何度か修理しているが,数年前から正式には修理対象を外れた(部品がない)らしく,前回修理をお願いしたときは,「もうこれ用の部品がないんですよ」と言いながら無料でやってくれたという逸品である。昔のテープを掘り起こして聴くこともあれば,新しい曲をCDからテープにコピーして聴くこともある。ところで,いまCDからテープにコピー,と簡単に書いてしまったが,カセットデッキが壊れていたために,最近までこれができなかったのだ。8月末に,デッキを購入した(といったって10年以上前なんだが)秋葉原のテレオンまでもっていって,約1万円かけて修理したので,カセットテープが再び音楽生活に入ってきたのである。
それまではどうしていたのかって? 音楽CDをCD-ROMドライブにつっこめば,PlextorのCDFSは偉いからすぐWAVファイルにしてくれるので,SCMPXやRealJukeboxを使ってMP3ファイルにしてVAIO505に転送し,新幹線の中ではVAIOで仕事をしながら音楽も聴くという,流行のスタイルをとっていた。この方法も悪くはないのだが,VAIOのバッテリーのもちが悪くなるのが欠点であった。しかも,先月デスクトップマシンのOSをWindows2000β3にしたためにUSBLinkが使えなくなってしまったので,自動的にこの方法はとれなくなった。ぼくは,分割してフロッピーで転送なんてことができるほど暇ではないのだ。
カセットテープは,巻き戻しや早送りに時間がかかって非能率ではあるが,慣れてしまえば悪くないデバイスである。何より,何度でも録音し直せるのがよい。いま聞いているのはTribute to Jobimだが,これを入れる前にはカーラ・ブレイがロンドンの室内楽団と演ったセッションを入れていた。ピアニシモでの表現力を問うようなものは,新幹線で聴く音楽には向いていないことがわかったから,入れ直した。最近のお気に入りは,Original LoveのSessionsである。メーカーによっては,一昔前のCDをQ盤などと称して1500円とか1800円で売っており,Sessionsもそうなっていたので購入したのだ。大学生協では3枚以上まとめ買いすれば2割引なので,たとえば1500円のものは,1500x0.8x1.05=1230円で買えることになる。1230円で45分楽しめるとすれば分単価は30円弱であり,1回聞くだけでも缶ジュースなどより余程経済的である。文庫本なら600円程度で3時間は楽しめるから分単価は3円強だが,多くの小説は1回読めば終わりなのに対して,音楽は10回くらいは繰り返し聞くので情緒的暇つぶしの手段としての経済性はどっこいであるといってよかろう。この分単価が市内電話とほぼ同等と考えると,この辺りが落としどころなのかもしれない(逆に言えば,20回くらいは聞きたいと思わない限り,3000円する新作を買おうとは思わない,というのがぼくの態度である)。
隣の人がもっていた夕刊フジに「東海銀行,あさひ銀行合併」などという大見出しが踊っていたのだが,本当だろうか? どちらにも頭取を目指して(と冗談めかして語りながら)入行した同い年の友人がいるので気がかりである。合従連衡っていうのだろうか。