紅白歌合戦では,流行っているらしいモーニング娘。がラヴマシーンという曲を歌うのを初めて見たのだが,短いパターンの繰り返しが多くてDNA重複に喩えるとプリミティヴな構成と思った。子どもたちは「だんご3兄弟」への関心は既に薄れているようだった。今はやはり「カッパなにさま」なのだろうか? 演出の中で最も理解不能だったのは森繁久彌氏の出し方であったが,総体としても演出はすべっていたように思う。いっそ演出は止めて,ただ淡々と歌だけ流したらどうだろうか,と見るたびに思うのだが,実態は悪化の一途を辿っているようである。ぼくがテレビで聞いた歌の中で出色と思ったのは,30日のTBSで放送された太田裕美さん(オフィシャルサイト「水彩画の日々」)の「木綿のハンカチーフ」である。アコースティックなアレンジが素晴らしかった(でも,歌詞は高度経済成長時代的というか都会志向で,今聞くとあまり良くはない。そんな地に足の着いてないやつ忘れちゃえよ,と思うのである)。NHKの人体IIIは,日本人の起源に関する回が低調と思ったが,まあまあ楽しめた。TBSの立花隆番組もそうだったが,一般には直接見ることができない映像を流してくれる点は,テレビってすごいと思う。