枕草子 (My Favorite Things)
【第322回】 眠い朝(2000年6月16日)
- 今朝は5:00に娘に起こされたのだが,眠気がひどくて動作がとろく,洗い物をしたり食事をしたり娘に卵焼きを作ってやったりしているうちに6:10を過ぎ,慌てて着替えて6:20に家を出て6:43発あさま502号に飛び乗った。いつも3時間睡眠でも目覚めは快適なので,こんなことは珍しい。
- 乗った後も眠くて8:00過ぎて大宮に着くまでは熟睡。春眠暁を覚えずという言葉はあるが,今は梅雨というか今日みたいな天気だと夏! という感じだから夏眠を貪るとでもいうべきか。ぼくは肺魚か? なんて考えるのも新幹線の中の冷房が強くて,乾燥しすぎだからではないかと思ったり。
- なぜこんなに眠いのかといえば,昨日の帰りから食事を終えるまでに2冊読了したからだろう。まずは,中村桂子「生命科学者ノート」を高崎あたりで読み終えたが,彼女の遺伝子組換えと社会に関する20年前の考察はさすがである。裏返せば,この20年間,本質的には何の進歩もなかったということだが。その後,鯨統一郎の新作を読了。相変わらず,歴史上の謎に新しい仮説を提示するというのが著者の一番やりたいことであるのに変わりはないらしく,本作でも魅力的な仮説が提示されている。宮沢賢治を題材にした前作「隕石誘拐」の荒唐無稽さ,サイドストーリーの論理構築の破綻(メインの仮説提示は面白かったが)に比べると,とんち小僧時代の一休さんが足利義満の死の謎を解くという本作の方が,より日本史的である分,デビュー作「邪馬台国はどこですか」に近い落ち着いた雰囲気があって(サイドストーリーとメインの謎が無理なく絡み合っていて),明らかに読みやすかった。メインの仮説構築がアレクシス・ルカーユ的で大雑把なように思われたのは,時代背景からして仕方ないか。
- 午前中は統計とデータ処理の相談に2つ乗っていたら終わった。
- 午後は1組のシミュレーション(パラメータ10種類×10種類)を実行させたが,その後16:30から原書購読を3時間,その後,人類生態学MLに遅ればせながら今週のミーティング報告を流したら終電の時間になってしまった。こうして今週もプログレスの少ない1週間となってしまったのだった。
- 今日の帰りの水出し紅茶は会心の出来。去年の秋摘みジュンパナFTGFOPを10 g程度ガラスポットに入れ,水を注いで冷蔵庫に入れて5時間放置しただけなのだが,香りがすばらしい。だから紅茶はやめられないのだ。
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