枕草子 (My Favorite Things)
【第387回】 月刊アスキー10月号(2000年9月19日)
- 目が覚めたら6:00だったので,いつものように洗い物をしてから味噌汁を作った。鍋に水を入れ,煮干しを何匹か入れてから,エノキダケの基部を切り落とした残りを半分の長さに切ってほぐし入れ,煮立ったところで灰汁を2回くらい掬い,味噌を溶き入れて乾燥ワカメと切って冷凍しておいたニラを入れてできあがりである。まあ成功といえる味だ。子どもたちを起こして食事を終え,自転車に乗ったのは7:25だった。この時刻ならゆっくり漕いでも余裕をもってあさま2号に乗れる。
- 昨夜久々に買ってみた月刊アスキーを読んでみると,コラムが充実していて驚いた。なかでも,2ちゃんねる設置者西村博之氏が最近取り組んでいるビジネスモデルでポスト2ちゃんねるになりうるものとしてあげていた,JBBSがどういうものなのかには興味が湧いた。2ちゃんねるにおいて「情報を提供する人を完全に保護することで,情報提供への抵抗感をなくす」「誰にでもわかりやすいインターフェイス」「ユーザーの需要に対する迅速な対応」に主眼をおいたというのは,確かに成功の秘訣だったのだろうとは思うが,それだけではないような気がする。覚えやすいURLも大事だったと思うし,何よりも「あめぞう」を引き継いだと思われるコミュニティ形成がうまくいったということだと思う。日経mixがかつてそうだったように,情報交換サイトの最大の財産は,人的コミュニティなのだから。
- もっとも,少なくともハンドル名が固定されていた日経mixと違って,2ちゃんねるでは,完全な匿名性と一過性が保持されていることによって,表面的には情報だけが一人歩きしているように見える。しかし,情報を選別して流しているのは個々のフィルターをもった人間であるには違いないし,書き手自身は自分のメッセージがどれかということはわかっているわけで,場から自我へのフィードバックがあるという意味でコミュニティには違いない。きっと,一日中つなぎっぱなしで話の流れや場の独特の作法を仕切る,かつてのmixenで言えば「廃人」と呼ばれた方々のような存在は,やはり鍵なのだと思う(showさんのサイトなど見ると,現在ではあのコミュニティはASAHI-NETにかなり引き継がれているように思う。n-mixは惜しい試みだったけれど)。ふと気になって,http://2ch.netにアクセスしてみたらJBBSに飛ぶようになっていたから,その辺りは管理者の方も十分考えているのだろうなぁ。
- 他の記事では,初のクルーソー搭載ノートパソコンとしてのSONY VAIO-C1シリーズの最新機種の開発苦労話が面白かったし,ドットコム娘(笑)秘密基地取材というのも妙に心をくすぐる面白い企画だったが(あれって,徹頭徹尾パロディなんだよね? 取材記事にもオリジナルがあるのかどうかは知らないが),Windows絡みの(提灯っぽい)特集記事はいい加減にやめて欲しいと思うのは,ぼくだけだろうか?
- 今日は人類学会のプログラム編成をする委員会で午後のスケジュールが埋まっているので,午前中の時間の使い方が大事だ,と打ったところで上野に着いた。
- 午後のプログラム委員会は17:00に終了したが,面倒な作業だった(といっても,ぼくは生態人類分野しか関与しないので,ほとんどただ出席していただけなのだけれど)。こういうのは,コンピュータを使うか,カードか何か作っておくと効率が良くなるだろうなあ。
- Tru64に何ら解決の目処が立たないので,Alpha/Linuxの設定をちょっと進めた。キーボードの設定がおかしいのは/etc/sysconfig/keyboardをいじることで直せそうだ。しかしまたも帰りは終電である。うーむ。
- ★以下,帰りの新幹線内で追加★
- 終電のあさま537号で,週刊アスキーを読む。週刊アスキーは,月刊アスキー以上にコラムが面白くて買っているようなものだが,最新号の企画はヒットだった。IT,ITとお題目のように叫ぶ議員たちが,では果たしてどれくらい情報通新機器を使っているかについてアンケートをとってみました,という着眼点がよい。残念なのは,現状と展望を問う質問ばかりで,コンピュータ専門誌ならではの知識や態度を問う質問が少なかった点と,分析が単純集計に終わっている点だ。主成分分析とか重判別分析とか,いろいろ攻め口はあると思うが,せめて年齢や与野党で層別解析くらいはして欲しかった。データをくれたら,やってあげてもいいんだが。
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