枕草子 (My Favorite Things)
【第395回】 辿りつき難い東京大学のサイトとウイルス騒動(2000年9月29日;帰りの新幹線で若干文章改訂)
- 6:00頃頭痛で目が覚めた。立派な(というのも妙だが)二日酔いである。
- 今日は,アクセス解析から最近見つけた,サーバ1号機のどこかにリンクしてくれている,東京大学内の役に立つ(かもしれない)サイトを紹介しよう。インターネット学術情報インデックス試行版と東京大学医学部・大学院医学系研究科の作成中のドラフト。後者には調べた限りではまだどこからもリンクがなく,リンクを張っていいのかどうか不安だったので,リンク許可願いの問い合わせメールを出してみたら,10月中に正式公開するのでその後にして欲しいという返事がきた。正式公開後のURLはhttp://www.m.u-tokyo.ac.jp/となるらしい。ちなみにこのURLに該当するサーバはまだ存在しないようだ。
- ウイルス発見。頭痛が倍加したような気がするのは気のせいか。TROJ_MTX.Aとかいうトロイの木馬型ウイルスで,Win9xマシンにしか感染しないものだが,復旧は異様に大変である。新しいので,常駐させていたウイルスチェッカ(ウイルスバスター2000)にも引っかからなかったらしい。他のマシンで調べたらトレンドマイクロ社は既にTROJ_MTX.Aをサポートした新しいウイルスパタンファイルを提供していたのだが,当該マシンではいろいろなファイルが書き換えられていて,とくにWSOCK32.DLLが呼ばれるだけで当該ウイルスがアクティブになってしまうようなので,この新しいパタンファイルのダウンロードもできない。結局Windows98をCDから再インストールすることにしたが,ディレクトリ構造やFATまで壊れていた。留学生のマシンのOSを全部Windows2000にしておいて良かった。当該マシンで見つかったウイルス付きのファイルは,結局29個もあった。何とも恐ろしいウイルスである。
- 本文のない添付ファイルだけのメールが本当のメールに続いてきたら要注意ということはHappy99が流行ったときに周知したはずだったが,今回のは添付ファイル名をいろいろ変えてきて,つい何だろうと思わせるREADME.TXT.pifとかYOU_ARE.FAT.pifとかいう名前だったりする上,拡張子がpifなのでデスクトップに展開されるだけで実行されてしまう(たぶん)という点が悪賢い。ともかく,添付ファイルについては,「何で作成した,何というファイル名のファイルを,何の目的で添付しますから,お手数ですが展開してください」といった但し書きがメール本文になかったら絶対に展開しない! くらいの心構えでちょうどいいように思う。電子メールの作法として,早急に確立すべきだろう。
- このウイルスは,当該マシンから茨城県立医療大学に送られたときに,茨城県立医療大学のサーバが検知してくれたので感染していることがわかったのだが,指摘されなかったら当分わからなかったことと思う。茨城県立医療大学では,MTAとしてsendmail-8.9.3にウイルス検知パッチを当てているらしい。以前東大セキュリティパッチを作ってはどうかと書いたが,先を越されたようである。このパッチ,公開されていないのだろうか?
- 明るい話題も2つ書いておこう。1つは,日本のギデオン・オリヴァーこと京都大学霊長類研究所の片山一道さんから最新の訳書「南太平洋の人類誌 クック船長の見た人びと」(平凡社)をご恵贈いただいたこと。買おうと思っていたので,危うくまた手元に2冊という状況になるところだったが,今回はセーフだった。それにしても,いつもいただいてばかりで申し訳ない限りである。ぼくも何か書かなくては。
- もう1つの明るい話題は,長い間の希望であった,Yahoo! JAPANに環境自由大学 青空メーリングリストが登録されるという通知がきたことである。そもそもなるべく多くの視点からの話し合いを目指しているMLなので,Yahoo! JAPANのような場で紹介してもらえることは大歓迎なのである。よしよし。
- 民族衛生学会国際シンポのSummaryは明日が締め切りなので,単語の選び方など100%の仕上がりとはいえないのだが,完成ということにしてメールを送信した。その後,家に電話したら,ラックを元に戻すことが待ち望まれているようであり,かつ明日は娘の運動会で朝が早いので,20:38上野発あさま533号で帰途についた。1号車は満席だったが,2号車で座れたのでラッキーであった。家森幸男さんの本を読むが,まだ終わらない。
▼前【394】(通販カタログ誌(2000年9月28日)
) ▲次【396】(宴の後(2000年10月2日)
) ●枕草子トップへ