枕草子 (My Favorite Things)
【第401回】 それは偏見か?(2000年10月7日〜9日)
- 土曜日から3連休だったが,無理矢理3連休を増やすのは絶対に間違っていると思う。飛び石の方が疲れはとれると思う。遠出したかったら,子どもの夏休みとか冬休みに有給取って行くって。
- この3日間の過ごし方をざっと振り返ってみると,土曜日は午前中は家でちょっとだけ仕事をした前後は娘を保育園に送り迎えし,午後は環境美化ということで息子が通う小学校で側溝の泥あげと枝切りの手伝いをしたので暇ではなかったが,日曜はちょっとだけ近所に買い物に出たほかは無為にだらだらと過ごし,きょう月曜日は,コンピュータのヘルプがちょっと入った後,娘とドングリアタックをしたり,子どもたちとかけっこをしたりして過ごした。夜になって食事を終え,風呂にも入ったので,研究室に行くことにして家を出てきたところである。長野電鉄の時刻が変わっていたので,長野駅で一休みする間もないダッシュをする羽目になり,ぎりぎりで終電のあさま538号に間に合ったものの,大層疲れて,高崎までは椅子を思いっきりリクライニングさせて寄りかかって脱力していた。なんか疲れ果てているような気がするのは,3連休のせいではなくて最後のダッシュのせいなのだが,それでも最初の結論は変わらない。3連休でなければ,そもそも最終で東京に行こうなんて思わなかったはずだ。これは3連休に対する偏見だろうか?
- もう一つ偏見かもしれないのだけれど最近強く思うのは,ノンフィクションのベストセラーはたいていトンデモ本だということである。少なくとも,論理的に言えることを逸脱している部分をかなり含んでいることはベストセラーに共通していると思う。「脳のなかの幽霊」みたいな良書は,売れたといってもたかがしれている。短期間で10刷以上増刷されるような本,例えば去年の「買ってはいけない」もそうだったが,最近ベストセラーになっている「不平等社会日本」もひどい本である。ちらっと内容を聞いて,批判するには読まねばならないと思って買って読んでいるのだが,統計結果の誤った解釈や不適切な手法がかなり目に付く。2ページの間に論理矛盾を起こしているのに,騙される人が多いとしたら,著者の書き方が巧妙だということなのだろう。トンデモ本をトンデモ本だとわかって楽しむなら良いのだが,これを真に受ける人が多かったらマズイと思うので,後できちんと批判しなければ。
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