枕草子 (My Favorite Things)
【第478回】 企画倒れ(2001年1月27日〜29日)
- 土曜日は大雪の中,娘を保育園に連れていった後,自宅で修論の査読をした。うち一つは留学生の論文なのだが,コメントも英語でしなくてはならないのだろうか? 専門とは離れた内容を英語で質疑応答するのは嫌だなあ。
- 昼過ぎに娘を迎えに行ってから,絵本を数冊読んでやり,やがて帰ってきた息子と室内キャッチボールをした。夕方から娘が「もののけ姫」のビデオを見て熱中してしまった上,息子が疲れて眠ってしまったため,このところ息子と毎週楽しみに見ている「幻のペンフレンド」を見逃してしまったのが残念である。晩飯は,例によって餃子を作ったが好評であった。我ながら,だんだん焼き加減もうまくなってきたように思う。
- 日曜はエムウェーヴにアイススケートに行こうという企画があったのだが,息子が児童館に手袋を置き忘れてきたことが発覚し,その反省をしてもらうという意味も込めて取りやめ。家でだらだらと過ごす。温泉に行こうかとも思ったのだが,昼食時に林檎と梅干しを食べ過ぎて腹をこわしたために,それも企画倒れとなった。晩飯は餃子の皮も挽肉も余っていたので,ニラが前夜で切れたがキャベツの緑の部分を細かく切って塩もみし,ニンニクの酢漬けとショウガをみじん切りしたものとあわせて混ぜ,二晩連続で餃子にした。餃子が悲しいのは,作るのには1時間もかかるのに,食べるのは一瞬だということだが,まあ美味いからいいか。
- 月曜朝は小雪が降っていて,しかもかなり積雪が残っていたので,何度もこけそうになりながら自転車を漕いで長野駅に22分で着いて,8:05発あさま504号に乗った。「環境生態学序説」を読み進めたいのだが,締め切りの問題があるので,修論の査読を継続中。
- 査読に疲れたので,新幹線の中で「独断と偏見で選ぶベストサイエンスブック」に投票する本を選び,締め切りギリギリで投票した。今回は入れたい本が多くて選ぶのに苦労した。瀬名秀明,太田成男「ミトコンドリアと生きる」角川oneテーマ21,長谷川眞理子(編)「虫を愛し,虫に愛された人 理論生物学者ウィリアム・ハミルトン 人と思索」文一総合出版,井上栄「感染症の時代」講談社現代新書,黒岩常祥「ミトコンドリアはどこからきたか 生命40億年を遡る」NHKブックス,川端裕人「オランウータンに森を返す日」旺文社の5冊に各1点投票したのだが,以下の本も推薦したかったし,現在読んでいる,松田裕之「環境生態学序説」(共立出版)も,いい講義資料になるので推薦したいところだった。でも5点に絞るなら,やはり上の選択になるだろう。
- 惜しくも5点以内に入り切らなかったものは以下の通り。川端裕人「緑のマンハッタン」(文藝春秋),平林久,黒谷明美「星と生き物たちの宇宙−電波天文学/宇宙生物学の世界」(集英社新書),篠遠喜彦,荒俣宏「楽園考古学」(平凡社ライブラリー),西山賢一(編)「生命の知恵・ビジネスの知恵」(丸善ライブラリー),千葉県立中央博物館監修「カエルのきもち」(晶文社出版),佐藤洋一郎「縄文農耕の世界 DNA分析で何がわかったか」(PHP新書),柴田博「肉食のすすめ」(経済界・リュウブックス),家森幸男『「長寿食」世界探検記』(講談社)。
- 研究室に着いてからは,いくつかの学生の相談に乗りつつ,査読を継続した。ミーティングは,ラットの培養細胞を長期間砒素曝露させた場合に砒素毒性に対して抵抗力が増すことを示し,そのメカニズムとして抗酸化作用を示す物質が増えるのだろうと示唆した論文の紹介と,修論の発表練習第2回だった。帰りは終電1本前の予定だったが,教授と話していたら乗れない時刻になってしまい,結局終電。最後まで企画倒れだった。
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