枕草子 (My Favorite Things)
【第490回】 焦眉の急(2001年2月14日)
- 往路8:05発あさま504号。あと5日でソロモン諸島調査に出るというのに,その準備がほとんど進んでいない状態なのだが,大丈夫だろうか? 他にも仕事は山積みだし,明日と明後日は卒論審査会だし,と焦る気持ちは空回りするばかりである。
- どうでも良いことだが,「焦げる(こげる)」と「焦る(あせる)」は同じ漢字である。焦眉の急というコトバは差し迫った危難とか急務という意味だが,眉が焦げているので急いで消さねばならないという意味だとしたら,恐らくもともと「焦」の意味は「焦げる」方で,焦眉の急というこのコトバから転じて「焦る」意味が出てきたのではないだろうか? 勝手な想像だが。
- 研究室に着いてメールを見たら,1月26日の日記をご覧になった松田裕之さん(「環境生態学序説」の著者)から,誤植個所を教えて欲しいというメールが入っていた。誤植リストだけではなく,書評もきちんと書きたいとは思っているのだが,なかなか時間がとれないので後回しになっているうちに,著者に見つかってしまうとは。
- 一日中,書類作成やら卒論の査読やら。合間を縫ってCGI開発室を更新。
- そんなことをしているから,書評を書くのが後回しになってしまうのかもしれん。帰りは終電。水木楊「拒税同盟」(日経ビジネス人文庫)を高崎に着く直前で読了。確定申告すれば,新幹線定期の通勤費用が通勤手当を大幅に上回る分が必要経費として認められる可能性もないではない,という点に気づいただけでも目からウロコだったし,たしかに民意を反映しているとは到底言い難い行政に対して税の支払いを拒否するというのは面白い視点かもしれないと思った。法律やデータが資料として提示されているので,ある種の教養小説としても楽しめた。高崎からは,卒論の査読結果をまとめてコメントするためのメモを作りながら,「環境生態学序説」の書評原稿を書いている。いや,その書き方は正確じゃないな。メモを作ったり書評原稿を書いたりしている,というのが正しい。
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