枕草子 (My Favorite Things)
【第599回】 病院通い(2001年7月25日)
- 往路9:02長野発,復路16:18上野発で順天堂医院まで娘を連れて行ってきた。娘は,生まれつき軽度の外斜視なので,視力が片目だけ低下するという危険があって,半年に一度,経過観察をするために小児眼科に通っているのである。往路の新幹線では,「むったんの海」という絵本を4回読まされた。諫早湾干拓に干潟の生物の立場から反対するという趣旨で描かれたものだが,娘は相当に気に入ったようであった。
- これまでは,行く度に給水所公苑で昼食をとったり遊んだりしていたのだが,この日はあまりに暑かったので,本郷通りの巴屋という蕎麦屋に入り,娘はざるを,ぼくは鶏せいろを食べた。つゆは濃い味で美味かったが,このごろ戸隠のそばで舌が肥えてしまっているぼくらにとっては,そばそのものはコシが物足りなかった。店を出てから順天堂医院に直行し,眼科の待合室で2時間近く待った。その間もさまざまな絵本を読まされ(小児眼科の前には絵本がたくさん入った箱が置いてあるのだ),すっかり喉が枯れた。このところ,ただでさえ新幹線の乾燥しすぎで喉が荒れているので(帰ってから確認したら,扁桃がふだんの倍くらいに腫れていた),相当につらかった。検査室から娘の名前が呼ばれたときは,踊りだしたくなるくらい嬉しかった。
- 診察の結果,今回も視力は1.2と1.0で両目とも問題ないし,斜視が出る頻度は低いけれど,外を向くときの程度はかなり大きいので,やはりこのまま半年毎の経過観察を続けましょう,といわれた。外に出ると,物凄い雷雨だったが,娘に合羽を着せ,自分は傘を差し,歩いて(といっても,娘は甘えて歩きたがらないので,片手で傘を差し,片手で娘を抱いて歩いたので疲れはてた)末広町のアップルファームへ寄った。毎回,ここでジュースを飲んでケーキを食べるのが恒例になっているのだ。全席禁煙で,ケーキもジュースもおいしいのに,例によってぼくらの他に客はいなくて,贅沢な時空間を堪能することができた。
- こんな病院通いだが,娘は気に入っているようである。
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