往路あさま502号。一昨日パンクしてしまった自転車がそのままなので,今日は長野電鉄を使った。
資源だけを考えれば,またタイヤ交換をして乗り続けるべきなのだが,これまでの使い方からすると,この自転車は明らかにオーバーワークしている。またすぐにタイヤが磨耗してパンクするであろうことは明らかなので,それに絡む時間やコストを考えたら,そろそろ廃車にして新品を買ってもいいのではないかと思えてきた。実を言うとコストはどうでもいいのだが,節約できる時間と,上り坂を漕ぐときの労力が軽減されることは,かなり魅力的だ。
前にも書いたように長い間苦楽をともにしてきたママチャリなので愛着はあるのだが,さすがにもう限界である。ここらが寿命と考えて引導を渡してやろう。今日と明日を長野電鉄で乗り切って,土曜日にトライに行くことに決めた。
自転車の寿命ということを考えてみると,本当ならフレームが壊れるまでの何十年かとか,以前乗っていたランドナータイプの自転車のようにギアが壊れて,交換部品が既にメーカーにないだとかいったことになるのだと思うが,そのレベルまで使い込まれて,いわば天寿を全うするケースは稀だろう。ぼくの自転車の場合は,喩えて言うならば,人工臓器をとっかえひっかえ,老人にマラソンを走らせているような状態なので,頻繁にパンクして当然なのだ。引導を渡してやるのもやさしさなのではないか。
いや,新しい自転車への物欲があることは否定しないが。
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話題変わってコンピュータウイルスである。一昨日触れたW32/Sircamであるが,朝刊によると,長野県庁にも100通以上,信濃毎日新聞社にも十数通届いたそうで,思った以上に広がっているなあ,と思っていた。研究室に着いてメールボックスを開けてみると,evolve-MLにも感染者が出ていたのは驚きであった。それで,いつもはIISのセキュリティホールについてMSへのリンクを置くだけでほとんど役に立たなかった文部科学省セキュリティ対策ページを見たら,危険度の高い「W32/Sircam」ウイルスに関する情報としてまとめられていた。これは教室内MLにも流して注意喚起をするべきだろう(もっとも,人類生態には基本的にOutlook Expressユーザはいない筈なので,仮に感染してもそこから拡大することは防げるはずだが)。
最近のコンピュータウイルス/ワームとしては,IISのセキュリティホールを使ってマシンを乗っ取り,ホワイトハウスに攻撃を仕掛ける,Code RedというヤツがSircamと並んで話題だったが,Show's Hot Cornerに,Code Redの攻撃がApacheにどういうログを残すかという情報が載っていたので,ログの中でdefault.idaという文字列を検索してみたら,7月20日のログに大量に痕跡が残っていて驚いた。
メインWEBサーバにアタックしてきたサイトは以下の通り。
これらのいくつかは第2サーバにもアタックしてきていた。IISでなくても,これらを含む数十万台の感染サーバから一斉にアタックが来たら,たぶんWEBサイトは機能を停止してしまうだろうと思われるので,これも恐ろしいワームだと思う。
既存のものに対策が立てられる度に新しい動作をするウイルスが現れるというイタチゴッコは,自然界の宿主の免疫機構と寄生体がそれを逃れるように進化するという関係に似ているが,セキュリティシステムとコンピュータウイルスの場合は,どちらもヒトの脳が作り出している以上,今のうちなら,この馬鹿馬鹿しい共進化を止めることは可能な筈である。もし,自分自身を改変しながらコードしなおすような能力をもったコンピュータウイルスが出現してしまったら,それが不可能になる。ウイルスやワームを作るのは,もう止めて欲しいと痛切に思うのである>ウイルス/ワーム作者各位。
……って,こんなところ読んでないか。
帰りは終電1本前。真保裕一「密告」(講談社文庫)を読み始めたが,途中で眠ってしまった。