枕草子 (My Favorite Things)
【第629回】 視察(2001年8月24日)
- 昨夜眠る前に洗濯機を回しておいたので,今朝は金魚に餌をやり,自分の食事をし,洗濯物を干し,植物に水をやり,クワガタの餌がなくなっていたので補充し,スズムシの住処が乾いていたので霧吹きで水をやり,等々していたら7:50になっていた。半ば間に合わないのを覚悟しつつ全力で自転車を漕いだら,何とか8:05発あさま504号に乗れた。
- さて,今夜は視察である。何の視察って,プロ野球のだ。何度か書いているから,このページの熱心な読者の方ならご存知のことと思うが,ぼくは読売の十連覇を与那嶺監督が阻んで以来の中日ドラゴンズファンなのである。この10年くらいは多少熱が冷めているが,高校生の頃はガッツナイター東海ラジオの時折途切れるナイター中継を聞きながら興奮して机の角を殴りつけて手の甲を擦りむいたり,部屋の中で大島のスイングに合わせてバットを振り回して箪笥の角を削ってしまったり,高校3年の秋だというのに近藤監督の神業で江川を叩いて日本シリーズに出たりしたもんだから西武球場に行って平野の素晴らしい守備に興奮した挙句に1年予備校生活をしたり(いや,それは野球のせいではないだろうが),といったほどの熱狂的なファンだったのである。もちろんイヤーブックも買っていたし,月刊ドラゴンズだって買っていたし,カミソリフォークに憧れて鈴木孝政のピッチングフォームの真似をしていたし,「一番田ー尾が塁に出てー,二番の平野がバントで送るー」だって,いやそれどころか当時は高木やら木俣やら谷木やらが登場するバージョンだって歌えたのである(さすがにもう忘れたが)。ユキ姉やら重光久美のミッドナイト東海だって聞いていたのである。いや,それは野球と関係ないか? しかし,ドラゴンズの存在ゆえに名古屋も好きになり,城なら名古屋城,おにぎりは天むす,娘三人いたら家が傾いてもいいがね! という状態だったのは確かだ。いや,もちろん当時は娘はいなかったけど。(娘。ではない,念のため)
- 類は友を呼ぶというが,このページに時折登場する知人I氏は,ぼくと同じく名古屋とは何の地縁もないが,筋金入りのドラゴンズファンである。今月上旬,このI氏が「視察のお誘い」というメールをくださったので中身を読むと,今夜の東京ドームの試合を見に行きましょう,ということだったのだ。ちょうど妻子も妻の実家に行ってしまっていることだし,2つ返事でOKしたら,彼から俗にプラチナペーパーとも呼ばれるチケットが送られてきたのだ。大変ありがたいことである。もつべきものは同好の友である。
- 最近はテレビ中継すら滅多に見ないのだが,球場で試合を見ると守備の面白さがテレビとは段違いである。ボールと一見関係ないところにいる選手がどういう動きをするかに注目すると,その選手がどれくらい鍛えられているかがわかる。今からワクワクしている。
(以下メモを追加)
- このところ,学生実習をお願いするので東京都水道局水質センターとやりとりしていたのだが,今日めでたく実習依頼書を届けてきた。ほっとした。
- 信濃毎日新聞の最強リンクNAGANO21から長野遊び場案内をリンクして貰えたので,今日はアクセスがいつもより多いような気がする。
- 千年持続学の研究会について出欠確認のメールが来ていたのに返信したつもりでいたが,実は返信し忘れていて,確認の電話をいただいてしまい,ひたすら恐縮。忙しすぎるのはまずいなあ。いや,それとも単なる間抜けなのか?>自分。
- 今日通知がきた中で,心惹かれるセミナーが2つあった。9月26日夜に駒場で行われる,HBES-Jのセミナーのテーマは,アチェの生殖生態学とのこと。演者のBribiescasという方は存じ上げないのだが,参考図書のところを見ると,Ellisonの弟子なのかもしれない。生殖生態学といっても,ぼくが学んできた尿サンプルを使う方法はCampbellとWoodが進めていて,Ellison一派は唾液だから,きっとこの方も唾液なのだろう。もう1つは,11月12日午後に京都国際会館で行われる京都賞記念ワークショップ基礎科学部門シンポジウム「進化とゲーム」である。巖佐さんが企画・司会で,京都賞受賞者John Maynard=Smithさんがメインの講演をし,その後山村さんや矢原さんも講演するという豪華企画である。ネックは京都で月曜に行われるということだが,何とかできないかなあ。
- 残念ながら負けてしまったが,8回までは緊迫したゲームで楽しめた。福留のファインプレーを見ることができたので良かった。大西の走塁は暴走ではなくて,ファーストに送球しなかった元木がうまかったということだと思う。仕方あるまい。それにしても,久々に人ごみの中に入ると疲れるものだなあ。
- 最終の新幹線で帰途に着いた。新幹線に乗る前にちょっと時間があったので,文庫を4冊買ってしまい,その中の篠田節子「三日やったらやめられない」(幻冬舎文庫)を読んだ。いやー,篠田節子はよくわかってるなあ。是非,資源が尽きてカタストロフを迎えそうな状態で人類がどうなるのか,というディストピア小説を書いて欲しいところだ。現代の「複合汚染」たりうると思うが。
- 帰宅後,集配所に配達されていた生協の荷物を家まで運び,朝干しておいた洗濯物を取り込むのはきつかった。
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