朝刊の世界貿易センタービルが壊れている写真に驚いた。昨夜はテレビを見ずに食事をして眠ってしまったのでわからなかったのだが,実は日本時間でいえば昨夜21:50に起きた事件だそうだ。4機の旅客機がほぼ同時にハイジャックされて,世界貿易センタービルとペンタゴンに突っ込んだというテロは前代未聞の凶悪さである。自転車に乗って長野駅に着いたら,信濃毎日新聞の号外が配られていた。死傷者は1万人を超えるだろうという話になっていた。世界貿易センタービルが崩壊している写真は衝撃的だ。
おそらく,組織力があって狂信的なところからすると,犯行はカルト宗教団体によるものではないかと感じる。政治的な意図だけで,ここまで一般市民を巻き添えにすることはできないと思うし,仮に株式市場を開かせないことで何らかの利益が得られる個人なり団体なりがあったとしても,そのために,ここまでひどいテロを起こすとは思えない。そもそもテロなんていうのは合理性に乏しいと思うが,組織力があるから何らかの指揮系統はあるはずで,等々考えると,やはり宗教団体の可能性が高いと思う。
別のポイントとしては,いくら脅されてもビルに突っ込んだら全員死にそうなことはわかっているから,機長がそんな要求を飲むことはないだろうと思われるし,ビルを倒壊させるようなポイントに突っ込んでいるようにみえるから,少なくとも世界貿易センタービルに突っ込んだ飛行機をハイジャックした犯人は飛行機の操縦がわかるのだと思われる。少なくとも2人は元パイロットがいるのではないか。ピッツバーグ郊外に墜落した1機は,パイロットが抵抗したのか,それとも犯人が操縦を誤ったのかしらないが,本来は要所を狙っていたものと思われるから,その狙いがどこだったのかも気になるところである。
自分が死んでしまえば自分にとっての世界は終わってしまうことは自明なのだから,自爆したいなら死にたいなら自爆なんぞせずに一人で勝手に死んでくれと思う。世の中を巻き添えにするな>犯人グループ実行犯。
あさま550号に乗ったが,今日は車内もテロの話題が声高くいきかっている。後ろの席に高校生が3人並んでいて,昨夜からテレビを見ていて,まだハイジャックされた飛行機が4機残って飛びつづけているとかいっているのだが,新聞より情報が新しいのは凄い。信濃毎日新聞を熟読しているようで,他にも連載記事の話などが聞こえてくるのだが,高校生を見直した。もっとも,長野から佐久平まで新幹線通学しているような高校生が高校生を代表するとは思えんが。
今日は,午前中,社人研で行われるペンシルヴェニア大学のアルバート安藤氏の講演会に出席する予定なのだが,安藤氏は,フィラデルフィアにあるペンシルヴェニア大学のことが気になるだろう。まさか中止にはならないと思うが,落ち着いて講演会なんてやっている場合ではないかもしれない。
講演会から帰ってきて多少落ち着いた。読み返してみると驚きが大きすぎて思考停止に陥っていたようで,おかしな文章があったので訂正した。講演会は,日本語と英語が混ざっていて,かえって分かりにくかった。どうせなら全部英語でやってくれた方がいい。やっていること自体には非常に興味がもてたのだが,ストーリーがあっちに行ったりこっちに行ったりするのもフォローしにくかった。マイクロモデルの詳細を知るには論文を探す方がいいだろう。
森博嗣「臨機応答・変問自在」(集英社新書)のp.94での応答,『Q.建物は高層になるほど固有周期が長くなるので地震に強くなりますが,風荷重は高層になるほど大きくなるので,超高層では風が恐いらしいですが,さらに高い超々高層になるとどうなるのでしょうか? ★最も恐いのはテロですね。』からすると,超高層ビルがテロに弱いのは建築の常識なのかもしれない。世界貿易センタービルは外壁を床が支える構造だったために床が熱で柔らかくなったら構造の重さを支えきれなかったという話のようだが,千年建築にしておけば建物は崩壊しなくて済んだだろうにと思う。
今日は夕方から助手会の研究交流会と懇親会があり,明日は早朝から試験監督があるので,まだまだ忙しい。でも,こういう日常があるというのは,きっと幸せなことなんだろう。研究交流会は面白く聞けたし,懇親会は45分くらいしかいられなかったけれど,久々のビールがうまかった。ほろ酔い加減で,終電1本前あさま563号に乗り,ジェームズ・ポーリック「腐海」(徳間書店)を読み始めたところである。