昨日の午前中は,子ども劇場というサークルみたいなものの集まりに子どもたちを連れて行った。年間に何度か観劇があって,キャンプとか公園でのお遊び会とかもあるらしい。まだよくわからないのだが,1年から6年までが縦のつながりをもって遊べるというのはいい。
昼過ぎに子どもを連れ帰ってから,やきそばを作って一緒に食べた。息子は友達と約束があるとかいって遊びに行ってしまったので,娘と一緒にビデオで学校の怪談を見ながらだらだらと過ごした。晩飯に豚汁を作ると妻が言うのでサトイモを剥いて切るという下ごしらえ作業をしたら,4個剥くだけで15分もかかった。どうもサトイモを剥くのは苦手だ。でも,こう冷えてくると豚汁が美味に感じる。
明けて月曜往路,あさま550号に乗れた。朝刊に載っていた,国土交通省が高速道路網の計画について住民参加を拡大し,計画段階でのパブリックインボルブメントをするという記事について考える。ただのポーズかもしれないが,もしかすると,環境アセスメントについての,事業者アセスだけではなく計画アセスが必須だという反省を踏まえた,大きな変化の流れかもしれない。そうだとすれば,これは歓迎すべき変化だろう。
書かなかったが,先週のNatureにはいくつも注目すべき論文があって,新聞記事にもなっていた。個人的には,数理モデルでの推計からすると中国が漁獲高を水増しして発表している可能性があって,全世界で漁獲高は減少しているという論文,メキシコのオアハカでの調査によって,遺伝子組換え作物から在来種トウモロコシに遺伝子が流出していることが明らかになったという論文(これは青空MLでも紹介された),北大西洋セミクジラ個体群の人口学的分析によって1990年辺りからの減少傾向が示されたが,年当たり2頭の母クジラの死亡を防げばNRRが1を超えるだろうという論文が目に付いた。セミクジラについては偶然なのだろうが,翌日付けのScienceにも北太平洋(ベーリング海)でセミクジラの分布域が変わっていることを報告し,それが広域の生態系の変化のモニタリングに役立つだろうと提案する短報が載っていた。そのScienceでは禁漁区の設定が隣接区域での漁獲高向上に役立っているという研究も面白かったし,ベネズエラの島で海面上昇によって細分化されてしまった区域のうち,面積が小さくて捕食動物が生きていけなくなったところでは植食動物が10倍から100倍に増えてしまって"ecological meltdown"が起こっていることを報告し,生態系の制御に関して捕食者によるトップダウン効果が効いている証拠であるとする論文も面白かった。こう面白い論文が多いと,フォローするのも大変だが,関心がある分野の研究が盛んになるというのは,たぶんいいことなんだろうから,文句は言うまい。
新製品情報について,暫く日経プレスリリースを頼りにしていたのだが,いつからかMozillaで読めなくなってしまった(一瞬表示されて消えてしまう。何故かIEでは見える)ので,朝日新聞の企業リリースをチェックすることに変更した。htmllintでチェックすると,日経プレスリリースが吐いているコードがhtmlの文法違反のオンパレードであることに驚く。改善を望みたいものである。
考えてみれば,新製品情報をチェックするなど物欲に囚われる元を作るだけのような気もするが,512 MBのコンパクトフラッシュはType Iで49800円だとか,1 GBのType IIコンパクトフラッシュが既に販売されていて128000円だとかいう情報は,必要なんだよなあ。
ウルフラムリサーチからSPAM。Mathematicaの宣伝をオセアニア学会宛てに送りつけてくるとは,見当外れもいいところだ。そんなに困っているのか? Mathematica。まあそういう営業をしてるんじゃあ,困るのも自業自得であろうが。毎日20通近くのSPAMが届くのが鬱陶しかったのだが,最近はBADTRANSも毎日20通近く届くので,本当に困ってしまう。未対策バージョンのIEとOEは使用禁止にしたい。
未来開拓のマニュアル作りと講義のフォローの両方の意味があって,環境影響評価関係の最近の動きを検索してみたら,学会ができそうであることを知った。「市民からの環境アセスメント」(NHKブックス)を書かれた島津康男さんがwebで公開している文章(環境技術研究協会内)を読む限りでは,利権を絡めようとする動きもあるらしいが,できることならそうならないで欲しいものである。青空MLくらいの公開性をもったMLを作ってくれるといいのだが。それにしても,島津さんはやはり偉大な先人だと思う。帰りは終電1本前。