枕草子 (My Favorite Things)

【第92回】 葛西臨海公園(1998年11月16日)

今日は久々に通勤途中でライブコーヒー本郷店に寄り,メキシコのシティローストとマンデリンのハイローストを買ってきた。マンデリンは自宅で飲むためのものなので豆のままだが,メキシコはペーパードリップ用に挽いてもらった。さっそく淹れて飲んでみたところ,なんだか久々に美味くできたので嬉しい。この数日,まるで春のようなポカポカ陽気である(防災気象情報のメールサービスから今朝送られてきた天気予報では今夜は雨になるらしいが)。昨日は妻が仕事で不在だったので,子ども2人を連れて葛西臨海公園及び葛西海浜公園に行って来たのだが,良い天気のおかげで楽しかった。

葛西臨海公園は,JR京葉線のその名もずばり「葛西臨海公園」駅に隣接する都立の公園である。都内にこんな場所が! とびっくりするほど広大である。両国とか日の出桟橋から水上バスでも来られるそうだが,両国から葛西臨海公園まで乗ると1,500円もかかることもあり,ぼくらはJRで行ったのだった。東京駅での京葉線ホームへの徒歩での乗換えが長くて嫌になる(下の子を抱いていたりすると尚更である)のを除けば,概ね快適である。往きは葛西臨海公園の隣の舞浜まで行きそうなミッキーマウスのリュックなど背負った親子連れが大勢乗っていたが,帰りの16:00頃の快速はガラ空きだったし。

駅を降りて海の方へ歩いていくと広大な草原があったので,草の上でまず昼食をとった。「芝生広場ゾーン」と呼ばれるらしいが,芝生というよりもオオバコやスズメノカタビラ,ツメクサなど雑草が主である。蓮池という名前の池には蓮は見当たらず,水は濁っているのだが,カモの類が泳いでいるのに心が和む。あんまりきれいに整備されていないところが却っていい感じである。池の表側にはホテルがあって,ちょうど結婚式をやっていたのにはやや驚いた。まあ東京駅からJRで210円だから交通の便は良いし,見晴らしはいいから穴場なのかもしれない。食後は広場の南端にある運動遊具で子どもともども腹ごなしをしてから,なぎさ橋というのを渡って葛西海浜公園に出た。ちなみに橋の手前にも草原があって海が見えるし,草原の回りには屋根の付いた休憩所がいくつもあるので,雨の日でも食事はできる。この辺り,しながわ水族館の公園よりも良くできている。もっとも,広さが全然違うのだけれど。

海浜公園は人工渚である。西渚のみ遊べるようになっているが,広い砂浜で子どもは裸足になって大はしゃぎであった。足を洗うホースのついた水道栓も12基(たぶん)備えられており,至れり尽くせりである。この人工渚の先から東の方はずっと前にも書いた三番瀬なので当たり前かもしれないが,マテ貝の殻や牡蠣殻がいくつも転がっているのを見て子どもが喜んでいた。もちろん,この人工渚自体は生物相がそれほど豊かではないが,たぶん干潮の時だったら何か見られたのではなかろうか。橋の下には釣りをする人が大勢いたし,人工渚の西側は凧揚げ(スポーツカイトが主?)をする人が大勢いて,大人の遊び場としても良くできていると思った。

その後,臨海公園に戻って東側の「鳥類園」を散歩し,サギの類だのコチドリなどを見て(コチドリなど眼下すぐのところに見えて子どもは興奮していた)から,パークトレインという汽車の形のバスに乗って園内を25分かけて1周し,帰途についた。時間がもたなかったら敷地内にある水族館に行ってマグロの群泳でも見ようかと思っていたが,公園施設だけで1日たっぷり使ってしまった。パークトレインも大人300円だし,安上がりで健康的な施設としては都内ピカ一ではなかろうか。唯一の誤算は,はしゃぎすぎの反動か夜になって子どもが発熱してしまったことであった(今朝は下がっていたが)。反省せねば。


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