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個別メモ
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【第1315回】 もう週末(2009年5月8日)
- 5:30起床。いろいろと家事をしたが効率が良かったので往路あさま506号。もう週末だとは,時間が経つのが早すぎる。昨日の原稿催促メールとともに届いた,共著者として後を託された原稿を読もうとしているが,眠くてダメかも。
- 現在行われているPOPs条約の会議についてのUNEP/WHO/GEFのニュースリリースによると,メキシコと中央アメリカでIVMによって,低コストかつ殺虫剤を使わずに患者を60%以上減らすことに成功したので,今後何年かかけてアフリカを含む約40ヶ国でIVMを大々的に実施するそうだ。これは貧困国でのマラリア対策のDDT依存度を下げることにつながるので,約2年前に批判した,2006年の古知新博士のプロパガンダであるIRS推奨をWHOとして支持していた(と,NY Timesなど各紙が大々的に報じていた)のが,再度舵取りがなされたということだろうか(WHOのGlobal Malaria ProgrammeのVector controlのページにも,WHOはIVMを推奨すると書かれている)。なお,このリリースには世界のマラリア罹患者は年間2億5千万人で,そのうち88万人が亡くなると書かれていて(たぶん出典はWorld Malaria Report 2008),かつて中西準子さんが真に受けていた5億人罹患,300万人死亡という推定値に比べると,かなり違っている。もちろんコアーテムとかで早期治療がなされることで致命率も下がっているはずだが,それでも300万人という推定値は過大だったと思う。
- 昼は久々にとよだに行って,日替わりを食べながら,昨夜届いた原稿の続きを読んだ。
- 来週月曜の講義準備もしなくてはいけないんだが,間に合うだろうか。電話連絡も必要だし,先日の集中講義で学生が出してくれたミニレポートの集計も必要だし,時間が足りなすぎる。
- 講義準備に予想外に時間がかかる。去年やった内容だが,更新すべき点が多くていけない。
- 18:45から歯科受診してきた。状況は変わらず。1月末からずっとだ。これまでホルマリンとかで細菌のタンパクまで固定してしまうような治療をしてきたが,奏功しないので普通の抗生物質に切り換えてみるとのこと。クロラムフェニコールを入れてくれた。これが効けばいいんだが。
- 電話連絡が概ねとれたが,関係者はとんでもない多忙さだそうで,とても実習なんて無理という状況らしい。睡眠時間すら取れないとか。このままでは日常業務に支障が出るんじゃないだろうか(もう出ているかも)。昨日触れたLongini博士の発言も信頼できそうなので,政府は早々に新型扱いを止めてほしい。そうでないと,保健・医療関連資源が潰れてしまう。環境リスク管理におけるゼロリスク論と同じで,水際作戦というのはシステムに過大な負荷をかける。システムを担っている人々がダウンしてしまったら元も子もないと思う。システムが潰れない方策としては,何日か前に書いたように自己管理メインへ移行するか,あるいはキューバみたいに100世帯単位くらいでプライマリケアをユニット化した上で,ファミリードクターが確定診断までできるような簡便な診断技術を開発するとかしたら耐えられるかもしれない。もっとも,現在の日本ではどちらもすぐには不可能だが。現実的対応としてはどうしたらいいんだろう(とくに,今回の話じゃなくて,致命率が高いstrainが来てしまった場合)。
- 復路あさま553号。
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