枕草子 (My Favorite Things)
【第604回】 雑用の嵐(2001年7月30日)
- 往路あさま502号では,ほとんどずっと眠ってしまった。8:40に研究室に着いたのだが,今日はコンピュータ関係の雑用がいろいろ入ってきた。マウスが壊れたことが判明したり,デジカメの使い方を説明したり。メールを全部見て,必要な処理を終えた今は,既に11時近いのである。今日もたいしたことはできなそうであるが,ま,地道にやるしかあるまい。
- 先日貸したマラリアの本が宅急便で返ってきた。担当の方の名刺が入っていたのでいろいろ調べたところ,どうも番組は,今夜23:37からの秘密の爆笑大問題のようである。日本が亜熱帯化するとかいう話でハマダラカの映像を使いたくて,今日の放送ということは1日くらい余裕があっただろうから,長崎大学熱帯医学研究所生物環境分野に頼んで石垣島のコガタハマダラカの写真を借りた方が説得力があっただろうに,と思うが,電話を受けた段階では時間がないようだったので,そこまで強くは勧めなかったのが心残りである。日本が亜熱帯化しても,ガンビエがアフリカからやってくるとは到底思えないので,ガンビエの写真を使っては変なのだが。まあ,どう料理されるのか,ちょうど終電1本前で帰ると番組が始まる時刻なので,見てみようと思う。
- 先々週届いた調査票への記入をやっと完了したのが14:30だったので,昼飯を銀杏でとることにして,その帰り道に郵便局に寄って,先週末に書き終えた高崎経済大学の講義「社会調査」の成績票と一緒に投函してきた。これでやっと肩の荷が下ろせた気がする。
- 戻ってみたら,8月2日,3日と丸2日続く会議での発表内容の一部についてアイディアを考えて欲しいと書き置きされていた。また用が一つ増えた。
- 昨日の続き。選挙「戦」とかいうのが,そもそもおかしいと思う。国会議員は,国会運営にかかる費用や,議員の給料といった直接的な経費を使っている以上に,その選出過程でかかるコストも莫大である。たかだか代議してくれる人を選ぶのに,これだけ大量のポスターに紙資源が無駄遣いされ,選挙カーが排気ガスと騒音を撒き散らして街中を走り回るのは,あまりにも壮大な無駄ではないか?
- もちろん,昨日提案した,議題ごとにパートタイム議員を決めるという制度は,「選良」に決定を委ねてしまうのとは根本的に異なる責任と自覚を国民に求めるのだから,ある意味で厳しい世界が訪れることになる。しかし,もし日本が民主主義国家だというなら,主権をもつ市民一人一人が十分なメディアリテラシーをもって,常に自覚的に判断していくことが必要な筈だし,ぼくはその厳しさを求めたいと思う。
- 現行の選挙制度は憲法違反だという訴訟はいくつも起こされてきたと思うが,国会というもののあり方が自己決定権を侵害している,非民主的なものになってきている,という批判はどうだろうか? 参院選の投票率の低さも,決して政治への関心の低さを示すのではなく,これだと思う候補者がいないから投票しない人が多いのかもしれない。つまり,あまりにも多岐にわたる問題を議論しなくてはならない職業代議士という存在が現代にミスマッチだということを意味するのかもしれないのだ。いろいろな言い訳をして景気回復という幻想への期待感をつなぐよりも,景気は決して良くならないという自覚を促す方が簡単なのに,なぜ政府がそれをしないかといえば,選挙によって代議士が選ばれるという制度ゆえである(耳当たりの良い幻想を振りまく方が票が取れる)。代議士を選ぶという制度を廃止してしまえば,政府も真実を語るのに躊躇しなくても良くなるのだ。いいことづくめだと思うのだがなあ。
- 帰りは終電1本前。河上亮一「普通の子どもたちの崩壊 現役公立中学校教師一年間の記録」(文春文庫)を読み始めた。題に「一年間の記録」とある通り,これは日記である。途中まで読んだ限りでは,ちっとも崩壊なんかしていないじゃないかと感じたが,かなり読み応えある実録には違いない。
- 帰って中華麺を茹で,冷し中華にして食べながらテレビを見たら,「これまで日本にいなかった昆虫」とか言って「ハマダラカ」というキャプションがついていたので,「まずい」と思ったが,まあハマダラカにははっきりとは触れなかったのでいいか。そもそもネタっぽかったし。
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