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個別メモ
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【第1791回】 もはや節分(2011年2月3日)
- 息子のPHSのアラームで5:30に起こされてしまったが,早すぎることに気づいて二度寝し,6:00に「Le Ciel」で起床。まだ眠いが仕方がない。食事と食器洗いを済ませた後,この数日の懸案であった,町内会から隣組への書類配りをやったら,ちょうど7:30になったので自転車で出発。裏道の2ヵ所を除けば既に路面に雪は無く(もちろん路肩にはまだ大量にあるが),普通に漕げたので,20分もかからずに長野駅に着いた。往路あさま510号。
- 今日は節分で,節分といえば豆まきと思うのが一般的だろうが,『白洲家としきたり』によると,平安時代に生まれた信仰として,柊の枝に焼いた鰯の頭を刺したものを玄関に飾って邪気を祓うというものもあるそうだ。焼いた鰯の頭の臭さと柊の棘で鬼の侵入を二重に防いだものだそうだ。「鰯の頭も信心から」(鰯の頭のようなつまらないものでも信仰すればありがたく見えてしまうという意味で,新興宗教にハマる人を揶揄して使うことが多いと思うが,人目を気にせず自分の信じたものを信じ続ける力を評価するときにも使われると思う)という諺もここに由来するそうだが,Googleで検索して見つけた語源由来辞典では,鰯を使い始めたのは近世以降で,平安時代は注連縄に鯔(なよし)の頭と柊を飾っていたと書かれていた。諸説あるということか。「なよし」というのがどんな魚なのか知らないが,この字はイナダとも読み,イナダはブリの若魚なので,もしかするとブリの稚魚であるワカシを「なよし」とも呼ぶのかもしれない……などと予想したのだが,同じ語源由来辞典の記述によれば,鯔という字はイナとも読み,これは全長20 cm程度のボラの若魚を指すが,その異名が「なよし」なのだそうだ。確かにブリよりもボラの稚魚の方が入手しやすそうだし臭そうだ。ちなみに『白洲家としきたり』によれば,元々は二十四節気の前日はすべて節分と呼ばれていたが,室町時代からとくに立春の前日を節分と呼ぶようになったそうで,寒さが厳しいために体調を崩しやすい季節であることから,体調を崩す元となる邪気を防ぎたいという信仰が生まれたらしい。普段,あまり気にしないのだけれども,風習の由来は,知ってみると面白いなあと思うことが多い。
- 昨年12月4日のダイヤ改悪以降,あさま510号が高崎に着く時刻と上越線渋川行きが発車する時刻が全く同じなので,乗継げない状態が続いている。今日も13分待ちで両毛線小山行きに乗ったが,今夜は一木会で,昨日のような悲劇を避けるためにはバスでない方がいいので,新前橋で降りて自転車で大学へ来た。
- 午前中は採点とかメール送受信とか。昼飯はとよだで日替わりランチを食べながら,大矢博子『脳天気にもホドがある。燃えドラ夫婦のリハビリ日記』東洋経済新報社,ISBN 978-4-492-04399-8(Amazon | bk1 | e-hon)を読み始めた。自分と同年代のご夫婦で,ご主人が突然の脳出血で右半身が麻痺し,失語症にもなってしまったという状況下で,ドラゴンズ愛に燃えながらも明るくリハビリするという,現在進行形のレポートである。ユーモア感覚が素晴らしいし,実にタフな人だと感心させられる。少年野球コーチの仲間にも,練習に付き合ってランニングしている途中に脳卒中で倒れてしまった人がいるので,とても他人事とは思えない。
- 13:00から1時間ほど選択基礎医学実習の感染症モデル指導。Rでの基本的なシミュレーションプログラムの雛型を作りながら説明した。何とか通じたか。15:00から准講会室に行かねばならないが,それまでは採点。まだ終わらない。
- 准講会仕事は読み通り約30分で終わった。
- 統計演習期末試験の答案採点中,浮動小数点表示の意味がわかっていない学生がいて愕然とした。p-value = 9.45e-07と表示されたのを掛け算と勘違いし,e=2.71828183を入れてみるとして18.68776だから0.05より大きいと書いているのだった。e-07が「……かける10のマイナス7乗」の意味だということは,授業中に5回くらい説明しているし,そもそもp値は確率なのだから18などという数字にはなるはずがないことくらい,気付いてほしい。
- 感染症モデル指導再び。Rのコードを実行するとエラーが起こって解決できないというので,チェックしてみたら閉じ括弧が足りないのだった。新井紀子さんの本に書かれている通り,コンピュータは融通が利かないので,コンマ1つ,括弧1つ対応が狂っているだけでも大きく誤動作するのだが(もっとも,機械学習か何かを使ってコーディングの融通を利かせてくれるようなコンパイラやインタープリタを開発することは不可能ではないかもしれないが……そんなものは恐ろしくて使いたくない),これって,通常の感覚だとわかりにくいことなのかもしれない。
- 以上2点を踏まえて考えると,Rによる統計解析を教える上で最大の障壁は,コンピュータの融通の利かなさを意識してもらわねばならない点にあるように思う。だとすると,1回目に,統計とはまったく関係ない形で,そこを意識してもらうようなプログラムを組めばいいかもしれない。
- 18:00から19:55頃までの一木会は出席者が少ないのが問題だったが,内容は悪くなかった。その後,採点を完了し(入力と整理がまだだが,紙の上では完了した),自転車で帰途に就いた。新前橋に21:00ちょうどに着いたので上り高崎行きには4分待ちで乗れた。現在,復路あさま549号に乗るため,高崎駅の新幹線待合室でメールチェック中である。
- あさま549号の中では眠っていたような気がする。少なくとも何もできなかったのは確かだ。
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