枕草子 (My Favorite Things)

【第304回】 作図の仕上げ(2000年5月23日)

昨夜の帰りの新幹線では,お茶を作る時間がなかったのでペットボトルを買ってしまったが,午後ティーのfrom Leafというやつは,相変わらずただのビタミンCと甘みだけの水で外れだ。どこがアールグレイなんだか,香りなどほとんどないに等しい(紅茶のペットボトルなど所詮は期待できないから,わざと着香茶であるアールグレイにしたのに,それでも駄目だった)。やはり終電の日は21:30には帰り支度を始めるべき,というか,少なくともお茶は淹れておくべきと再認識した。

帰宅後,食事などして1時過ぎに眠ったのだが,4時過ぎには目が醒めてしまった。ていうか,どうも咳だけは悪化しているようで,咳のためにロクに眠れないのだ。病院に行くことを決意し,始発に乗るべく起きてしまうことにした。食事をして食器洗いを済ませ,湯を沸かして久々に去年のSungmaのautumnalを淹れ,水筒に詰めた残りを飲んでみると,おお,これですよこれ。これこそDarjeeling! ていうか,噎せ返るような濃厚な青い香りの至福感にしばし忘我。我を取り戻して残りの家族のために米をといでから炊飯器のタイマーをセットして,さあ準備万端整ったと5:35に自転車を始動,ほぼ無人の長野市街をこぐのは気持ちいいなあと思いながら(もっとも,途中で家の解体工事が行われている場所があって,いつもの道が通れなかったのだが),5:50ごろ長野駅に着いたので,6時の始発にはゆっくり間に合った。これで,行きがけに病院に寄ることができる。ちなみに,新幹線の中でもSungmaを飲みながらタイプしているのだが,淹れ立ての至福感にはほど遠いものの,昨夜のアールグレイもどきとは雲泥の差で,なんだか酔ってしまいそうである(といっても,酒が入っているわけではない)。

さて本題。ネットワーク配線図は完成したと書いたが,100base開通後の配線予定図も書かねばならないのを忘れていた。気が付いてみれば締め切りは今週金曜なので,早急に仕上げなくてはならない。今日はそれで一日つぶれてしまいそうな予感がする。あ,教室見学第二日目来室者向けの資料づくりというのもあるのだった。簡単でいいと思うけど,できるだけさくっと終わらせねば。

実は,再実行させておいたシミュレーションプログラムの結果が昨日出ていて(Alphaマシンで約10日かかったことになる),400 MBくらいの出力ファイルを処理して25 MBになったのを,早くプレゼン化しなくてはいけないのだが,1万通りのパラメータをどうまとめるかで悩んでいる。本当はそちらに頭を使いたいところなので,作図なんかに構っていたくはないのだが,まあ仕方あるまい。

話を戻すと,去年の今頃も作図ソフトについて書いているので,そういう時期なのかもしれないが,今回は迷うことなくDesignerを使っている。まだいろいろと不満な点はあるが,それなりに使えるソフトであり,一日かかるのは作図内容が複雑なために仕方ないことと思う。これ以上の省力化には,ハインラインの「夏への扉」に出てきた製図屋ダン(だっけ?)みたいなAI-CADが必要となり,今回の場合はネットワークについてのエキスパートシステムと接続していないといけないから,まだまだ非現実的かと思う。いや,特化させて作れば不可能ではないが,費用対効果の面で引き合わないだろう。いきおい,人力CADに頼り続けることになる。嗚呼roadieの道険し。

全然関係ないが,忘れないようにメモ。人類生態の共用コンピュータからブラウザを立ち上げたときに見えるトップページとしての,教室内専用ページの整備をする予定。Web of Scienceとか,東京大学から全文読めるJournal ListとかBook Contentsといった学内利用専用ページへのリンクに加えて,PubMedやWebOpacなど研究に役に立つ公開サイトへのリンクや,人類生態学関連雑誌への直接リンク集もつけておくと便利だろうと思いついた。NC6 PRのブックマークはスクロールしないし複数カラム表示にもできないので,細かくフォルダを作らないと使いにくいのだ。それならいっそアクセス制限をかけた教室内専用ページに有用ブックマークを置いてしまえば良い,という思いつきなのだ。これはぼくの労力が少ない割に教室内の多くの人に恩恵があるように思うから,是非やろう。

病院に寄ったら受け付けが8:30からだったので,整理券と診療申込書をもらって一旦研究室へ行きメールチェック。初診受付へ戻ったところでちょうど8:30とは素晴らしい。診療は10:30からということなので,再び研究室へ戻り,roadie jobの1つくらいは片付けようと思っているところである。

診療は10:30から11:00まで,問診から始まりたっぷり時間をかけて丁寧な説明があった。扁桃に膿がついていないので現在は感染はないが,表面がクレーターのようにぼこぼこなので,何度か感染があって治ったところなのだろう,ということと,肺機能は正常だが呼吸音にややおかしなところがあるので,アレルギー性喘息と同様な治療をするということだった。薬は4種類(うち1種類は咳が出て苦しいときに喉に吹き付けるもの),2週間分の処方が出て,龍岡門のそばの薬局で薬を受け取ったのが11:30頃。全部で8000円近くかかったのは,高いか安いか? 悩みどころである。弁当を買って研究室に戻り,午後はずっとroadie job。配線予定図がだいたい完成し,教室内専用ページの整備が終わり,メールアドレス一覧(これも教室内専用)の更新が終わったら終電にしか乗れない時刻だった。


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