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書評

最終更新:2019年2月13日(水)


旧書評掲示板保存ファイル/書評:『サラリーマン転ばぬ先の智恵』

書名出版社
サラリーマン転ばぬ先の智恵中央文化出版
著者出版年
野上一成2000/12



Jan 01 (mon), 2001, 01:07

中島 九 <kmmt0530.ppp.infoweb.ne.jp> website

 サラリーマン向けの処世術の本である。筆者の20年間の体験をもとに書かれているだけあって、類書にはない現実感と分かりやすさがあり、親しみ深く説得力もある。既に項目ごとに細分化されておりどこからでも読めるが、どこをとっても、サラリーマンなら誰でも共感できる内容であり、自分の身に置きかえて考えられる題材にあふれている。いわゆる「ためになる本」である。抽象的な観点から生き抜き方を伝授するのではなく、ひたすら具体的に、このような上司に出会ったらどうするか、このような境遇に置かれたらどのように生きるべきかというようなことが、問題提起にとどまらず、ひとつひとつに深読みされた智恵に基づく解決方法が述べられている。この本には、観念の分裂がまったくなく最初から最後までビシッと筋の通った善に向かうための思想が貫かれており、今日からすぐに役立つ智恵や心構えにあふれている。また、この本には、読み始めると吸い寄せられるように最後まで読まないと気がすまないような不思議な力を感じる。この本を読んで大きな安心感と心の支えを得て救われるサラリーマンは数知れないだろう。この本は単なる処世術にとどまらず、生き方の書としても大きな価値がある。この本を手に取り、深く共感し、ご自身の心の一冊として、いつまでも大事にされる方は数多くいらっしゃると思う。全国各地に、この本で救われたという人、あるいは、うつ気味のご主人が本書によって快方に向かわれたという奥様の声も数多く聞かれていることだろう。サラリーマンの癒しを兼ねた出世の本道を示す本である。ひとりでも多くのサラリーマンに読んで頂きたい作品である。


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